「おぼこい」の意味とは
「おぼこい」は、「幼くてかわいい」「あどけない」といった意味を持つ方言で、相手の外見だけでなく内面に対しても使われます。
愛らしさゆえに守ってあげたいという気持ちを表すことが一般的で、決して悪い意味ではありません。対義語としては、ずる賢いという意味のある「すれっからし」や「あばずれ」が挙げられます。
「おぼこい」の由来は?
「おぼこい」の由来には2つの説があります。1つはブリやボラなどの出世魚(成長段階で名前が何度も変わる魚)を由来とするものです。特にボラの場合、関東地方では稚魚(生まれたての魚)の段階で、関西地方では幼魚(稚魚から1つ成長した状態)の段階で「オボコ」と呼ばれていることが由来とされています。
もう1つの説として挙げられるのが、「生まれたての子供」を意味する「産子(うぶこ)」が由来とするものです。この説では、「うぶこ」がなまって「おぼこ」と読まれるようになり、それが形容詞に変化したとされています。
「おぼこい」は大阪の方言
「おぼこい」は関西地方、とりわけ大阪弁としてよく使われる方言です。「おぼこい」が「幼くてかわいい」を意味するため、子供に対してだけ使われるように思われますが、実際は相手の性別や年齢に関係なく使われます。
ただし「おぼこい」を実際の会話で使う場合、年齢が高めの人や子供扱いされたくないと思っている相手には避けた方が無難かもしれません。皮肉と思われてしまう可能性があるからです。
「おぼこい」の使い方の例
大阪弁の「おぼこい」は、どのようなシチュエーションで使用されるのでしょうか。ここでは「おぼこい」の使い方を、例文でご紹介します。実際に使うときの参考にしてみてください。
「この娘はおぼこい行動するなぁ」
まず、「おぼこい」でよく使われるパターンの例文を紹介します。
マイルド君
「この娘はおぼこい行動するなぁ」
(この娘はかわいらしい行動をするなぁ)
プロゲーマー君
「せやから、あんたいつも彼女を見つめてるんやろ」
(だから、あなたはいつも彼女を見つめているんでしょうが)
この例文では、彼女の可愛らしいしぐさにデレデレな感じが良く出ています。サングラスの下のマイルド君のにやけ顔が目に浮かぶようです。
「おぼこ娘やから、加減したりや」
次にご紹介するのが、おぼこい娘の変化形である「おぼこ娘」を使った例文です。おぼこ娘は、世間慣れしていない娘の意味で使われます。
不敵くん
「おぼこ娘やから、加減したりや」
(世間慣れしていない娘だから、加減しろよ)
課長
「わかっとるわ!いいか、今後はこんなミスしないように気をつけなあかんで」
ミスをして課長に叱られている新人さんを不敵くんがフォローしているという場面の例文です。
「おぼこい」以外にも、大阪弁にはさまざまな言葉があります。下記の記事も合わせて参照いただき、上手に活用なさってみてください。
- 「おぼこい」は、「幼くてかわいい」「あどけない」という意味の大阪弁
- 「おぼこい」の対義語は、「すれっからし」「あばずれ」等
- 「おぼこい」は、相手の性別や年齢にかかわらず使うことができる