「かっぽる」の意味とは
「かっぽる」は、「捨てる」という意味を持つ方言です。物を捨てる際によく使われる言葉で、その由来は「投げる」や「放置する」、「捨てる」といった意味のある「放る」の前に、強調を示す接頭辞「かっ」が付いてできたものです。このため確固たる決意を持って物を捨てる意味があります。
加えて「かっぽる」は、「放る」に付いている「放置する」や「投げる」の意味もあるため、ボールなどを飛ばしたり、物事を放置したりすることも指す言葉です。
「かっぽる」は茨城の方言
「かっぽる」は茨城県の方言である茨城弁で使われます。茨城弁といえば、語尾に「だっぺ」と付けたり、二人称を「おめ」と言ったりするなど素朴に聞こえることで知られていますが、「かっぽる」は茨城弁の中でもかなり知られた方言の1つです。このため茨城県出身の人と方言の話になった際に、「かっぽる」について知っていると話が弾みます。
「かっぽる」の使い方の例
「かっぽる」は茨城弁の中でも知名度の高い方言ですが、この言葉をよく理解したり、うまく使いこなしたりするには例文とともに覚えるのが良いです。ここでは「かっぽる」にまつわる例文を3つご紹介いたします。
「いい加減にあんたの部屋片づけないとかっぽってしまうぞ。」
「かっぽる」の例文で最初にご紹介するのが、「いい加減にあんたの部屋片づけないとかっぽってしまうぞ。」です。意味は「いい加減にあなたの部屋を片付けないと、物を捨てるぞ」というもので、散らかっている部屋を見たお母さんなどが子供に対して叱りつける際によく使われます。
スケ番
「いい加減にあんたの部屋片づけないとかっぽってしまうぞ。」
(いい加減にあなたの部屋を片付けないと、物を捨ててしまうよ!)
厨二くん
「わ~、ごめん!すぐに片付けるからかっぽらないで!!」
「そんなに雑に扱うなら、もうかっぽっちまえよ。」
「かっぽる」の例文で次に挙げるのが、「そんなに雑に扱うなら、もうかっぽっちまえよ。」です。意味は「そんなに雑に扱うなら、もう捨ててしまえ。」となります。シチュエーションとしてはものを大切にしない人に対して、「大事にできないくらいなら、いっそのこと捨てろ」とあきれ気味に言っている状態です。
課長
「そんなに雑に扱うなら、もうかっぽっちまえよ。」
(大事にできないくらいなら、いっそのこと捨てろ)
マイルド君
「何言っているんだ。これは俺なりに大切にしているということなんだ。だから絶対手放さねえよ。」
「別れた人のものなんて一つ残らずかっぽれかっぽれ。」
「かっぽる」の例文で最後にご紹介するのが、「別れた人のものなんて一つ残らずかっぽれかっぽれ。」です。意味は「別れた人のものなど1つ残らず捨ててしまえ。」となり、失恋で別れた人のものを未練を断ち切るために捨てる意味合いがあります。
女神さま
「別れた人のものなんて一つ残らずかっぽれかっぽれ。」
(別れた人のものなど1つ残らず捨ててしまえ。)
厨二くん
「そんなこと簡単に言わないでよ。忘れられないんだから。」
- かっぽるの意味は「捨てる」や「放置する」
- 茨城で使われている方言
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「かっぽる」以外にも茨城弁の方言はいろいろとあります。以下の記事では、茨城の方言についていろいろと紹介されていますので、ぜひともご参照ください。