マジョリティの意味とは?
「マジョリティ」とは、「多数派」「過半数」を意味する外来語です。
ビジネスパーソンのあいだでは、組織や企業内で大多数が集まった派閥や影響力のある主体的なグループを指して使われるのが通例です。
また、社会的な観点から一定の傾向にある多数者を「マジョリティ」と呼ぶことがあります。
政治的な場で使われるサイレントマジョリティの意味とは?
政治的な話題で取りあげられることも多い「サイレントマジョリティ」とは、「積極的な発言はしないが過半数以上を占める勢力」を意味します。
とくに政治の場で使われるようになったのは、アメリカのニクソン大統領が1969年11月3日の演説で「グレート・サイレント・マジョリティ」という表現を用いてからです。
マジョリティ(多数派)の対義語にあたるマイノリティ(少数派)と異なる点は、数のうえで全体の大多数を占めているところです。
マジョリティの由来・語源
外来語にあたるマジョリティは、英語の「majority」を語源としています。
なお、英語の「majority」を和訳しても、「多数派」「大多数」という意味です。ただし、英語の「majority」には他に、「成年」という意味も含まれるので注意しましょう。
マジョリティの使い方と用例
実際に使うとなると、簡単そうで難しいのが「マジョリティ」という語です。
誤用はもちろんNGですが、差別的な目的で用いることも社会マナーとして避けなければなりません。
それでは、マジョリティの正しい使い方について用例を参考に見ていきましょう。
課長
グループ会議の採決は、マジョリティの投票にかかっているんだぞ!
チャーリー
どの時代も、文化的背景ではマジョリティが大きな役割を担っているよね。
DATSUさん
マジョリティの動向を把握することが、商品戦略では勝機につながります。
マーケティングにおけるマジョリティの意味
マジョリティという語は、マーケティング用語としても使われています。
米スタンフォード大学のエベレット・M・ロジャーズ教授が提唱した「イノベーター理論」では、新商品に対する消費者の動向を5つのグループに分類しています。
- 「イノベーター(革新者)」
- 「アーリーアダプター(初期採用者)」
- 「アーリーマジョリティ(前期追随者)」
- 「レイトマジョリティ(後期追随者)」
- 「ラガート(遅滞者)」
なかでもアーリーマジョリティとは、新しいものに影響されやすい多数派のグループを指し、レイトマジョリティは、新しいものが定着してから行動する多数派のグループのことを指します。
この2つのマジョリティは消費者の大多数にあたるため、マーケティング戦略には見逃せない存在として扱われています。
マジョリティの対義語
マジョリティの対義語にあたるのが、「マイノリティ(少数派)」です。
一般的には少数民族や性的少数者などの「社会的少数派」のことをいいますが、数のうえでは多数でも「社会的弱者」という観点から用いられることがあります。
多数派の意味を持つマジョリティの使い方を理解しよう
「多数派」「大多数」を意味するマジョリティは、シーンによって使い方も様々です。
基本的には「集団で大多数を占めるグループ」がマジョリティの定義ですが、使用の際には社会的モラルやマナーの点でも差別的にならないよう配慮しなければなりません。
マジョリティの意味をよく理解して、適切な使い方を心がけましょう。