遺憾の意味とは?責任を負うべき立場の人がよく使う言葉の由来・語源や使い方を紹介

遺憾の意味とは?責任を負うべき立場の人がよく使う言葉の由来・語源や使い方を紹介

「遺憾」は心残りがある、残念だという意味で、政治家や企業の責任者などが使うことが多い言葉です。謝罪の表現と認識されることが多いのですが、この言葉に謝罪の意味は含まれていません。ここでは「遺憾」の正しい意味や由来、使い方について解説します。

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  1. 1遺憾の意味とは?
  2. 1.1遺憾には謝罪の意味はない!?
  3. 2遺憾の由来・語源
  4. 3遺憾の使い方・用例
  5. 3.1遺憾の意を表明
  6. 3.2誠に遺憾ではありますが
  7. 3.3遺憾なく発揮
  8. 4遺憾の類義語
  9. 4.1遺憾の同義語
  10. 4.2遺憾の対義語
  11. 5遺憾の意味のまとめ

遺憾の意味とは?

「遺憾(いかん)」とは、「思った通りにならなくて残念」、「望んだ状態にならずに心残りがある」という意味の言葉です。他者に向けて使われる時には、批判や非難の気持ちを含んだ言い方になり、政治家や企業トップの会見などでよく耳にします。

一方、自分に向けて使う場合は「努力したが思う結果にならず残念・心残りがある」というニュアンスになり、やや言い訳のような表現になります。

また、この言葉は「残念な状態」や「心残りがある状態」を表す時にも使われます。

遺憾には謝罪の意味はない!?

政治家が神妙な面持ちで「遺憾の意を表明します」と言っているのを見ると、謝っているようにも見えますが、「遺憾」という言葉には、実は謝罪の意味は含まれていません

自分がミスした時、相手に対して「遺憾」を使っても謝罪していることにはならないので注意しましょう。

若手社員

若手社員

「大変遺憾であります。」と言っても、謝っていることにならないってことですか?!

課長さん

課長さん

そういうこと。「とても残念です。」って言ってるだけで、言い訳をしているようにも見えちゃうから気を付けたほうがいいぞ。

遺憾の由来・語源

「遺」は残すこと、「憾」は念(残念な気持ち)を表しており、「憾を遺す(かんをのこす)」という漢語が「遺憾」の語源といわれています。「遺憾」という言葉を一般の人々が使い始めたのは江戸時代からです。当時は「残念に思った感覚を心に遺しておく」という意味で使われていました。また、最近でもよく聞く、「遺憾ながら」や「遺憾なく」といった使い方がされるようになったのは明治時代からとされています。
 

遺憾の使い方・用例

「遺憾」が使われるシーンは、政治家や企業の責任者の会見から、ビジネスシーン、スポーツなど、さまざまです。場面によって言葉の持つニュアンスに違いがあるので、自分で使う場合は十分注意して使いましょう。

では、具体的にどのように使えば良いのか、例文を挙げて紹介します。

遺憾の意を表明

「遺憾の意を表明」は、不祥事や事故を起こした相手に対して使うことが多い言い回しです。残念な思いとともに、相手への批判や非難を込めて使われることが多い表現です。

議員

議員

この度の事故に対して、遺憾の意を表明させていただきます。早急な対応を望みます。

猫叉

猫叉

これは、思った通りにならなくて残念というニュアンスだけど、上から目線が気になるにゃー。「遺憾の意を伝えました」なんて言っているのも見るね。

相手に対して使われるだけではなく、自分(または自分の会社など)に対して「遺憾の意」を使う場合もあります。

課長さん

課長さん

我が社が起こした不祥事については、深く遺憾の意を表します。

猫叉

猫叉

こういう場面を見て、謝っていると思う人が多いけど、「遺憾=残念」としか言ってないから謝罪しているわけではないんだにゃ。どこか他人事に見てる感じだね。

誠に遺憾ではありますが

誠に遺憾ではありますが」は、文頭に置いて使われます。主に何かを断る際に使われます。

課長さん

課長さん

誠に遺憾ではありますが、今回のお話はお断りさせていただきます。

猫叉

猫叉

ビジネスシーンでよく見られる言い方だにゃ。ただ「お断りします」と言うよりも、残念に思っていることが伝わるかもね。

遺憾なく発揮

「遺憾なく発揮する」という言い方は、スポーツや試験などを語る時によく聞かれます。これは「心残りがないように実力を発揮する」という意味になります。

フロイト先生

フロイト先生

君の力を遺憾なく発揮してくれ!

猫叉

猫叉

「先の大会で、彼はその実力を遺憾なく発揮した」という使い方もできるにゃ。

遺憾の類義語

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遺憾の同義語

「遺憾」とよく似ている言葉には、「残念」「無念」などが挙げられます。どちらも心残りがあるという意味ですが、ニュアンスに違いがあります。
 

残念 心残りなこと、未練のある状態
無念 不本意なこと、心残りがあり悔しく思うこと
  • 残念ながら本日の試合は中止させていただきます。
  • 体調を崩して全力を出せなかったのは無念だ。
などの使い方をします。

慚愧の念に堪えない

一般の人が使うことはほとんどありませんが、政治家や官僚などが使う、いわゆる役人言葉には「慚愧(ざんき)の念に堪(た)えない」というフレーズもあります。「慚愧に堪えない」ともいい、「慚愧」の意味は「強く悔やみ自らを恥じること」です。「慚愧に堪えない」と「遺憾に思う」は似た表現の役人言葉といえるでしょう。

議員

議員

我が党の一員がこのような不祥事を起こしたことは、慚愧の念に堪えません

「慚愧の念に堪えない」がよく使われるのは、不祥事の際の政治家や責任者の発言などです。この言葉には「残念」に加え「恥ずかしい」という意味が含まれており、「遺憾に思う」との違いは「恥ずかしく、後悔している」というニュアンスが強い点です。

遺憾の対義語

「遺憾」の対義語として挙げられるのは、「満足」「完璧」「本望」などです。これらは、心残りがなく満足している状態を表します。
 

満足 心が満ち足りること
完璧 欠点が全くない状態
本望 望みを達成し、満足していること
 
  • 欲しかった物が手に入って満足だ。
  • 彼の仕事はいつも完璧だ。
  • 念願が叶って本望である。
などの使い方があります。

猫叉

猫叉

ネズミが捕れないのは遺憾だけど、化け猫の世界は自由で満足してるにゃー。

遺憾の意味のまとめ

普段はあまり使うことがない「遺憾」ですが、使わなければならなくなった時には、言葉の意味をしっかり理解して使うようにしましょう。

  • 謝罪の意味は含まれていない
  • 相手に対して使う場合は、批判・非難の意味を含む
など、知らないで使うと誤解を招く恐れもあります。

類似語の「残念」や「無念」のニュアンスも覚えておき、上手に使い分けると良いでしょう。

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