「ご自愛ください」の意味とは?
「ご自愛ください」とは、「あなたの体を大切にしてください」「これから体調に気をつけてください」という意味の丁寧な定型文です。この定型文は、季節に限らず使用できるため、手紙やメールの結びの文に使用されます。
情熱系社員
目上の方やビジネス上でのあいさつなど、さまざまな場面で使用することが多いので、使い方や例文、類語などを知っておきましょう!
「ご自愛ください」の使い方・用例
これは「これからのあなたの体調に気をつけてください」という気遣いを表した定型文で、メールや手紙などでどの季節でも使える結びの文です。
送る相手が目上の方の場合には、「ご自愛くださいますようお願い申し上げます」などの言い回しに変えて敬語にもできます。
「ご慈愛ください」と打ち間違えてしまうこともあるかもしれませんが、この場合は「わたしを大切にしてくれ」という意味になってしまいます。変換ミスをしていないか気をつけましょう。
情熱系社員
ここでもう一つ注意しておきたいのが、「お体にご自愛ください」と書くと誤りになることね。
若手社員
なぜですか?「お体をお大事になさってください」なんて言い方は良く聞きますよね?
情熱系社員
「自愛」という言葉にすでに「体を大切にする」という意味があるからよ。「お体にご自愛ください」と書いてしまうと、「二重表現」になってしまうわ。
若手社員
二重表現って、頭痛が痛いとか、馬から落馬するとか、意味が重なってしまっていることですよね?
情熱系社員
その通りよ。このようなミスは上司や目上の方、取引先の方に失礼に当たってしまうわ。
「ご自愛ください」を使うと失礼になるケース
「ご自愛ください」とは「これから」体調に気をつけてくださいという意味のため、すでに体調を崩している方や年配の方に使うと失礼にあたります。
特にビジネス上では相手方に不快な思いをさせてしまうことがあるため、体調に不安がある方であることがわかっている相手には避けた方が良いでしょう。
「ご自愛ください」の類語表現
自愛とは体調が良い相手への気遣いの言葉です。
体調の悪い方や年配の方に使うと、「すでに体の具合が悪いのにより一層気をつけされられる」と受け取られ、不快感を与えてしまうことがあります。
では、年配の方や体調を崩している方にはどのような結びの文が適切なのでしょうか。いくつか例を挙げてみます。
お大事になさってください
「お大事になさってください」という言い回しは、日常会話でも良く耳にする言葉です。
体調が悪く早退する部下や同僚、病院や薬局での会計の時などでも良く聞く言い回しで、部下や目上の方、季節や老若男女問わず使うことができる便利な言い方です。
ご健勝をお祈り申し上げます
この定型文はビジネス上で良く聞く言い回しです。
「健勝」とは「健康ですこやかでいる」ことです。ビジネス上のやり取りでは「幸福でありますように」という「ご多幸」もセットで「ご健勝とご多幸をお祈り申し上げます」と使われる方が多いでしょう。
情熱系社員
「自愛」の類語としては「健勝」のみで成立しますので、シーンに合わせて使い分けましょう!
おいといください
「おいといください」は上の2例と違って普段からあまり耳にする言葉ではありませんが、「大事にする」「いたわる」という意味です。
漢字では「お厭(いと)いください」と書きますが、「厭う」はネガティブな時にも使用される漢字のため、ひらがなで書くと誤解されにくいでしょう。
「ご自愛ください」の返事
「自愛」とは体調を気遣われた言葉なので、「お気遣いありがとうございます」などその気遣いに対して感謝を告げる文言を冒頭に持ってくるといいでしょう。
情熱系社員
結びには「(あなたも)体調にお気をつけください」など、相手を気遣う言葉を入れるとさらに丁寧になりますよ!
「ご自愛ください」の意味のまとめ
「ご自愛ください」は、相手のことを気遣うビジネス用語です。
しかし、使い方や使う相手を間違えると、気遣うどころか、失礼にあたってしまう可能性もありますので、注意が必要です。
この記事を参考に、正しい使い方を理解して、是非ビジネスシーンで活用してください!
「ご自愛ください」の意味と使い方
- 相手の体調を気遣う意味がある
- 時節関係なく結びの文に使うことができる
- 目上の方などに使う時は「ご自愛なさってください」など敬語を使う
「ご自愛ください」という言葉を使う際の注意
- 「お体にご自愛ください」は二重表現になるため誤り
- すでに体調を崩されている方や年配の方には失礼に当たる
- 返事には相手の気遣いへの感謝を述べる