恵体とは？その意味や読み方を用例付きで解説します

「恵体」は、恵まれた体格という意味で「めぐたい」と読みます。ネットの実況掲示板、「なんでも実況」（通称なんJ）で生まれたネットスラングです。


ここでいう「恵まれた体格」というのは、次のような体格のことを指します。

太っているという意味で使われることもありますが、これは肥満体を指すのではなく、鍛えて大きくなった身体を表す言葉です。

最近では女性の体型に対して使われることもあり、解釈の幅が広がってきています。

「恵体」の読み方については、ネット上では様々な議論が交わされています。元々の読み方は「めぐたい」ですが、口に出した時の語呂の良さから、「えたい」「けいたい」と読まれることが増えてきました。

なんJをずっと見てきている人には「めぐたい」が定着しているようですが、後から「恵体」を知った人からは語呂の良い「えたい」や「けいたい」の方が支持されています。

ただ、「けいたい」は「携帯」と混同してしまうといった意見もあり、どの読み方が正しいのかは決着がついておりません。

人気漫画「僕のヒーローアカデミア」の中で「恵体」が登場しました。

登場人物が自分のことを「動ける恵体」と言っているのですが、ここでは「けいたい」と振り仮名がふられています。

「恵体」が女性に使われる場合はスポーツ選手のような筋肉質な体型を指すだけではなく、色っぽい体型という意味で使われることがあります。

いずれにしても、褒め言葉として多く使用されています。

それでは恵体という言葉はどういった経緯で発生したのでしょうか。詳しく見ていきます。

「恵体」という言葉が生まれるきっかけになったのは、元ヤクルトスワローズの畠山和洋選手です。

身長180㎝で体重96㎏という畠山選手ですが、バッティングではあまり結果が出ていませんでした。「いかにも強打者という体から放たれる力のない打球」を揶揄して、「恵体糞打」（めぐたいくそだ）という言葉が生まれました。

しかし、「恵体糞打」が広まりはじめた2010年頃から畠山選手はめざましい活躍を始め、その後は「恵体豪打」と称賛されるようになりました。

「恵体」と同様に、「恵体糞打」の読み方も論争が繰り広げられています。

• めぐたいくそだ
• めぐたいふんだ
• えたいくそだ
• けいたいくそだ

「恵体」という言葉が登場するのは、ほとんどがネットです。日常会話で「恵体」を使うことはあまりないと言えるでしょう。

では、ネット上ではどのような使い方がされているか紹介します。

野球選手がきっかけで生まれた「恵体」ですが、だんだん意味が変化してきています。最初はスポーツ選手や男性に対して使われることが多かったのですが、最近では女性に対しても使われています。

しかし、「恵体」という言葉は正しい日本語ではないので使う時は十分に注意しましょう。ネットをあまり利用しない人や、ネットスラングを好まない人と話す場合は別の言葉を使った方が良いでしょう。