虹色ってどんな色?
皆さんは虹色というと、どのような色を想像しますか?英語ではレインボーカラーと言われ、赤黄青などのグラデーションになった色を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
そもそも虹は、空気中の水滴に太陽の光が入り、その水滴の中で光が屈折や反射することにより見えるものです。光の屈折角度の違いにより見える色が一つではなく、それぞれ違ってきます。
虹の配色には順番があり、どの場所から見ても順番は変わりません。その理由について詳しくご説明していきます。
虹の配色の順番
虹の配色の順番は円の外側から、赤→橙→黄→緑→青→藍→紫の順になります。この順番になるのは、光の波長によるものです。光は波のようにうねる性質があり、その波の幅のことを波長と言います。波長は様々な長さのものが存在し、各色ごとにおおよその長さが決まっています。
- 最も長い波長:赤(屈折角度が広く小さく曲がる)
- 最も短い波長:紫(屈折角度が狭く大きく曲がる)
虹色が7色の理由
虹色は7色と言われていますが、その理由には物理学者のニュートンが大きく関わっています。ニュートンは万有引力の法則を解いた学者として有名ですが、実は虹色の数を定義した人物でもあります。
ニュートンの研究により虹の配色が決まった
ニュートンが虹の研究を始めた当時は、虹色は3色もしくは5色だとされていました。
- 3色:青・緑・赤
- 5色:紫・青・緑・黄・赤
なぜ7色なのかというと、その経緯には音楽との関連があります。
虹色と音楽との深い関連
当時のヨーロッパでは、音楽や天文学が格式の高い学問として認められていました。
ニュートンは虹色と音楽を関連付けるために、ギターの原型であるリュートという楽器で証明します。7色それぞれの幅が、リュートで使われる音階(レミファソラシドレ)の高さと一致するとしたのです。
当時は音楽が神の言葉を広めるために、重要な学問であった時代。このことから、虹と音楽を掛け合わせることで、7色の虹色が人々に浸透するきっかけとなりました。それが現代の虹色の原型となっています。
音楽と虹という自然現象をかけ合わせることで、自然法則として結び付けたかったと言われています。
虹色の数と色は国や地域で違う?
日本では虹色は7色であることが一般的ですが、世界をみると国によっては3色や5色という所もあります。なぜこのような違いがあるかというと、見え方に違いがあるのではなく、色を表す言葉が少ないためです。
例えば、橙や紫を意味する言葉がない国だと、橙が赤、紫が青といった表現になります。実際に虹の色が3色、5色にしか見えていないのではなく、元々その色を表す言葉がないのです。
虹色の数と色の一例
では、国によって虹色がどのように表現されるのかをご紹介します。
- 8色(赤・橙・黄・黄緑・緑・青・藍・紫):アフリカ(アル族)
- 7色(赤・橙・黄・緑・青・藍・紫):オランダ・韓国・日本
- 6色(赤・橙・黄・緑・青・紫):アメリカ・イギリス
- 5色(赤・橙・黄・緑・青):中国・ドイツ・フランス
- 4色(赤・黄・緑・青):インドネシア(フローレス島)・ロシア
- 3色(赤・黄・紫):台湾(ブヌン族)・モンゴル
虹色の順番の覚え方
7色の虹色が日本では一般的ですが、数が多いので覚えることが難しいと感じる方がいらっしゃるかもしれません。ここからは各色の読み方に合わせた虹色の覚え方をご紹介します。
【覚え方➀:各色を音読みにして読む】
赤(せき)・橙(とう)・黄(おう)・緑(りょく)・青(せき)・藍(らん)・紫(し)
「せきとうおうりょくせきらんし」と読みます。
【覚え方②:各色の頭文字をとって読む】
赤(あ)・橙/オレンジ(お)・黄(き)・緑(み)・青(あ)・藍/インディゴ(い)・紫/すみれ(す)
「あおきみあいす」と読みます。
【覚え方⓷:各色の英語の頭文字をとって読む】
赤(red)・橙(orange)・黄(yellow)・緑(green)・青(blue)・藍(indigo)・紫(violet)
「RoyGBiv(ロイジービヴ)」と読みます。
これらの覚え方を参考に、覚えやすい読み方を見つけてみて下さい。