お囃子の意味や種類とは?日本三大囃子についてご紹介!

お囃子の意味や種類とは?日本三大囃子についてご紹介!

祭囃子が聞こえてくると、ワクワクしてしまいますよね。そこで、今回はお囃子の意味や種類、使われる楽器などについて解説していきます。中でも祭囃子とはどのようなものなのか、日本三大囃子と呼ばれる神田囃子や祇園囃子、花輪囃子の歴史や曲の名前も紹介します。

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  1. 1お囃子とは?
  2. 1.1お囃子の意味と種類
  3. 2祭りを彩る「祭囃子」とは?
  4. 3一度は見ておきたい「日本三大囃子」
  5. 3.1神田囃子
  6. 3.2祇園囃子
  7. 3.3花輪囃子

お囃子とは?

お囃子とは?
Photo bysimardfrancois

お囃子とは、能や歌舞伎、寄席などにおいて、始まる合図や掛け声、謡や舞の伴奏などをしたり、場の雰囲気を盛り上げるための音楽を奏でたりすることをいいます。主に使われる楽器は、笛や太鼓、大鼓、小鼓で、この4種類の楽器のことを四拍子といいます。その他、打楽器や能管、三味線が用いられます。掛け声や唄も合わせてお囃子ということもあります。

 

お囃子の意味と種類

お囃子は、囃子という言葉に丁寧語の「お」が付けられた言葉となります。「囃子(はやし)」は、映えさせるや際立たせるという意味の「はやす」から派生した言葉となります。そのため、「お囃子」の意味は中心となる人や演技、音楽などを目立たせるために奏でられる曲や唄、掛け声などのこととなります。

お囃子の種類
・能楽囃子
・歌舞伎音楽囃子
・寄席囃子
・祭囃子 など


 

祭りを彩る「祭囃子」とは?

祭りを彩る「祭囃子」とは?
フリー写真素材ぱくたそ

祭囃子とは、祭りの士気を鼓舞したり活気づけたりするための音楽のことをいいます。祭り囃子は、神社や祭りのときに引き回しされる屋台や山車の上で笛や太鼓、鉦(かね)などの楽器で演奏されます。祭囃子だからといって、明るく盛り上がるような曲ばかりではなく、厳かな雰囲気な曲もあります。また、地域によっては曲を演奏するだけでなく掛け声を掛けたり、唄を歌ったりします。



 

一度は見ておきたい「日本三大囃子」

一度は見ておきたい「日本三大囃子」
フリー写真素材ぱくたそ

日本三大囃子といえば、「神田囃子」「祇園囃子」「花輪囃子」となります。どのお囃子も風情があり、一度は見ておきたい祭囃子です。それぞれのお囃子の特徴や歴史、曲の名前など詳しく解説していきます。演奏している動画もありますので、趣あるお囃子の音色をぜひ堪能してください。
 

神田囃子

神田囃子(かんだばやし)は、神田神社で行われる神田祭りにおいて演奏されるお囃子です。

神田囃子の歴史は古く鎌倉時代の頃です。源頼朝が征夷大将軍に命じられた際に鶴岡八幡宮前で行われた儀式(祭り)に奉納された五人囃子が神田囃子の始まりだとされています。また、神田祭の際に葛西の囃子方にお願いしていたお囃子を自分たちの手で行いたいというのが、神田囃子の始まりだという説もあります。

神田囃子に使われる楽器は、大太鼓、締太鼓、篠笛、鉦です。

神田囃子の代表的な曲の名前を紹介します。
・打込
・屋台
・昇殿
・鎌倉
・仕丁目(四丁目)
・上がり屋台
・大上げ

これらの曲が基本となり、順番に演奏されていきます。太鼓の独奏から始まり、徐々に笛や鉦、大太鼓が加わります。「鎌倉」は柏手を打つようなテンポで、静かに奏でる曲となります。他にも「獅子(しし)」や「投げ合い(なげあい)」などのお囃子があります。
 

祇園囃子

「コンチキチン」という鉦の音で知られる祇園囃子(ぎおんばやし)は、京都の祇園祭の際に聞くことの出来るお囃子になります。毎年、7月の間行われる祇園祭の中でも、山鉾巡行は荘厳で見る者を魅了します。このユネスコ無形文化遺産に登録されている山鉾巡行の際、山鉾の上で演奏されているのが、祇園囃子です。

祇園囃子を聞くことの出来る祇園祭の歴史は古く、平安時代の頃。当時、疫病が流行り多くの犠牲者が出ました。その疫病の原因となる、怨霊の怒りを静めるため神輿を奉納したのが、祇園祭の始まりだといわれています。お囃子で怨霊を誘い出し、楽しい気分を堪能している内に蔵に封じようということでした。

祇園囃子に使われている楽器は、太鼓と笛、鉦になります。この3つの楽器が使わるのは、鉾の上で能や狂言が行われていた名残とされています。

ここで、祇園囃子で奏でられる曲の名前をいくつか紹介します。
・神楽
・唐子
・打上げはつか
・月
・うさぎ
・四季
・扇
・榊 など
1曲、1分~1分30秒ほどの長さとなり、ゆったりとした雰囲気の渡り囃子や明るくワクワクした気持ちになる戻り囃子など、巡行の順路によって30曲程ある曲の中から組み合わせて奏でられています。
 

花輪囃子

花輪囃子(はなわばやし)は、秋田県無形民俗文化財や重要無形民俗文化財に指定されているお囃子で、秋田県鹿角市にある幸稲荷神社に奉納される祭囃子となります。

花輪囃子の歴史は平安末期だとされています。その頃は、笛がメインの曲調でした。その後、太鼓や三味線なが加わり、江戸時代後期には現在の花輪囃子の形になったとされています。

花輪囃子の伝承曲の名前を紹介します。
・本囃子
・日本滝(二本滝)
・霧ばやし
・羯鼓(かっこ)
・宇現響(うげんきょう)
・追込
・不二田(ふじた)
・拳囃子
・吉原格子(よしわらこうし)
・矢車
・シャギリ
・祇園
花輪囃子の中で最も代表的な本囃子は、行進曲のような曲調で、勇ましさを感じることができる1曲となっています。
 

お囃子の意味や種類のまとめ

  • お囃子の意味は、中心となる人や演技、音楽などを目立たせるために奏でられる曲や唄、掛け声などのこと
  • 祭囃子とは、祭りの士気を鼓舞したり活気づけたりするための音楽のこと
  • 日本三大囃子とは「神田囃子」、「祇園囃子」、「花輪囃子」のこと
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