中秋の名月の由来とは?
私たち日本人にとってはすっかり伝統行事といえる中秋の名月ですが、その由来についてはご存知でしょうか?中秋の名月を愛でる慣習の由来やいつから始まったかを知ると、今年のお月見もより楽しめるようになります。
中秋の名月は、もともと中国の中秋節(中国語の発音でジョンチウという読み方)が由来です。中国でも旧暦8月15日の夜に月を眺めながらお祝いをする慣習が古くからありました。ちなみに中国のお菓子として有名な月餅(読み方:げっぺい)も中秋節が由来で、月へのお供え物であるとともに定番の食べ物です。
日本では平安時代から貴族を中心に行われ、十五夜は池に映った月を愛でながら宴を行っていました。このほか中秋の名月の慣習は朝鮮半島(秋夕:読み方はチュソク)やベトナム、台湾にもあります。
中秋の名月の食べ物やお供えする物
中秋の名月といえば、月見団子やススキをお供えするイメージが強いですが、実際のお供え物はさまざまです。正確にお供えする食べ物などを知って、今年はより風情のある過ごし方をしましょう。
まず定番の食べ物として有名なのが月見団子です。お供えする数も決まっており十五夜にちなみ15個用意します。団子をお供えする理由として、一度欠けるものの時を経て再び満ちる月を不死のシンボルと考えたことから、健康や幸せのために食べるというものです。ちなみに中国の月餅が由来とされています。
ほかにも豆や栗、サトイモなど秋の代名詞といえる食べ物もお供えされる場合が多いです。
すすきを飾る意味は?
お月見で団子とともに定番のお供え物とされるのがすすきです。すすきは稲穂に似た見た目で、古くから子孫繁栄や五穀豊穣を司る月の神様がすすきに乗り移ると考えられてきました。
なおすすきのほかにも、秋の七草(萩・尾花・葛・撫子・女郎花(おみなえし)・藤袴・桔梗)も一緒に飾って健康や幸せを願う場合も多いです。もし機会があれば今年はすすきに加えて秋の七草もお供えしてはいかがでしょうか。
中秋の名月を英語で説明
日本文化に興味のある外国の方が増えてきていますが、もし中秋の名月について英語で説明を求められたらどうすればよいのでしょうか?実は中秋の名月も英語で説明できるような単語があります。
中秋の名月は英語で「Harvest moon」といい、秋に入り農作物を収穫する季節を迎える時期に見られる月という意味合いがあるためです。英語圏とは収穫の時期が一致するわけではありませんが、ぜひとも英語で説明するときはこの単語を使うと良いです。
ちなみにより深く説明する際に旧暦を英語で言う場合は「old calendar」と言うと良いです。
中秋の名月のポイント
- 今年2019年の中秋の名月は9月21日です。
- 中秋の名月の日と満月になるタイミングはずれることが多いです。ただし年によって両方のタイミングが一致することもあります。
- 中秋の名月は「旧暦8月15日の夜に見られる名月」を意味します。似た表現に「仲秋の名月」がありますが、中秋の名月とは若干意味の点で異なります。
- 中秋の名月は中国の中秋節が由来で、日本では平安時代から行われています。
- 中秋の名月でお供えするものに月見団子やすすき、豆やサトイモなどがあります。
- 中秋の名月は英語で「Harvest moon」といいます。
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中秋の名月は中国の中秋節が由来である