「えずく」と「えづく」の違いは?
「えずく」と「えづく」の違いとは以下のように漢字を当てるよくわかります。
- えずく=嘔吐く・噦く(食べ物を吐き出す)
- えづく=餌付く(動物が与えられた餌に慣れ食べるようになる)
「えずく」の意味や漢字
「えずく」とは何かと耳慣れない方もいるかもしれませんが、関西地方では日常的に使用します。
漢字の「嘔吐く」は一般的ですが一方の「噦く」は常用漢字ではありません。しかし「吐き気がする」という同じ意味です。
「えずく」の類語として「吐く」や「吐瀉(としゃ)」がありますが特に「吐く」という類語の読みは「つく」なので「ず」ではなく「つ」と混同しやすいのですが違う意味だとわかってしまえば問題ありませんね。
「えづく」の意味や漢字
野良猫に餌をあげようとした場合、最初は警戒してなかなか近づいてこなかったのが、回数を重ね与え続けると餌を自ら食べにきてくれるイメージです。
また、漢字を見てピンときた方もいるかもしれませんが、「餌付け」の動詞表現が「餌付く」なのです。
「えづく」と「えずく」の例文
【「えずく」の例文】
- バスの中で嘔吐いて(噦いて)困りましたので後からでも効く酔い止めの薬を飲みました。
- 友人からつわりで何度も嘔吐く(噦く)ことを聞いて私も気分が落ち込んでしまいました。
- 庭にやってくるスズメがようやく餌付いてくれました。
- 野良猫が餌付くと、困ったおみやげを持ってくることがあります。
「えずく」は方言?
「えずく」は方言として京都や大阪など関西方面で使われています。
「えずく」が方言として使われている地域は関西以外にもあるのすが、日常的に使っているのは関西地方の方たちが圧倒的に多いです。一方で関東では「えずく」と耳にしてもすぐに理解されない可能性もあります。地域によって、「えずく」の使い方に注意が必要です。
「えづく」は間違え?正しくは「えずく」?
「えづく」は間違え?それとも正しくは「えずく」なのかと迷ってしまいますが、正式な表現は「えずく」なのです。
たしかに、医療関係などでは「えずく」と「えづく」のどちらも使われているため必ずしも「えづく」が間違えとは言えません。実際に医療関係のウェブサイトを見ると「えずく」、「えづく」をわざわざ両方記載しているサイトもあります。
医療関係ではどちらも使っているからと安易に信用してしまいがちですが、より正しくは「えずく」ですのでこの機会に正しい言葉を覚えておきましょう。
また、「えずく」や「えづく」は医療用語ではありませんので、お医者さんにしっかり症状を伝えたい場合などは、一般的な表現で「嘔吐」や「吐き気」とはっきり伝える方がよい場合もあります。
「えづく」と「えずく」を英語で何と言う?
「えづく」と「えずく」を英語で何と言うのか、まずは「えずく」からご紹介します。
「えずく」は「Vomit」と表現し意味は「嘔吐」となります。もし、嘔吐している状況であれば「throw up」、吐き気をもよおしているのであれば「retch」という表現が近い意味になります。
- Vomit = 嘔吐 (vomited = 嘔吐した)
- throw up = 吐く (to throw up = 嘔吐する)
- retch = 吐こうとする (実際に何も吐き出してはいないけど吐きそうになっている場合に使えます。)
- feed = 食べ物を与える (begin to feed = 餌付く)
「えずく」「えづく」のまとめ
- 「えずく」は「嘔吐く」「噦く」、「えづく」は「餌付く」と書き、それぞれ違う意味です。
- 「えずく」は関西でよく使われる方言で、関東では通じない可能性があります。
- 「えずく」は英語で「Vomit」、「throw up」や「retch」、「えづく」は「feed」で表現できます。
「えずく」と「えづく」の違いは?