「ドラマツルギー」とは?社会学で使われる言葉の意味を具体例を用いてわかりやすく紹介

「ドラマツルギー」とは?社会学で使われる言葉の意味を具体例を用いてわかりやすく紹介

ドラマツルギーとは、もととは「作劇論」と訳される演劇に関する理論ですが、コミュニケーションを分析した社会学用語としても知られています。アメリカの社会学者ゴッフマンが提唱したドラマツルギーの考え方を具体例を交えてわかりやすく解説します。

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  1. 1「ドラマツルギー」とは?
  2. 2社会学としての「ドラマツルギー」
  3. 2.1「ドラマツルギー」を用いたコミュニケーション分析
  4. 2.2具体例
  5. 3「ドラマツルギー」における演技
  6. 3.1「ドラマツルギー」の舞台(局域)
  7. 3.2印象操作
  8. 3.3具体例
  9. 4まとめ
フロイト先生

フロイト先生

Eveさんの「ドラマツルギー」という楽曲がドラマの主題歌になったこともあり、その言葉自体が注目されていることを知っているかね?

「ドラマツルギー」は社会学用語なので説明が難しいのじゃが、できるだけわかりやすく説明していくぞ。

「ドラマツルギー」とは?

ドラマツルギーとは、演劇などを製作する際の理論、技法を指す言葉です。

三省堂発行の大辞林第3版では以下のように記されています。

1 戯曲の創作や構成についての技法。作劇法。戯曲作法。
2 演劇に関する理論・法則・批評などの総称。演劇論。

Dramaturgia(ドラマトゥルギア)というギリシャ語が語源とされ、日本語では「作劇論」と訳されてきました。

ドラマツルギーのアプローチは大きく二つの方向性があります。

ひとつはストーリー展開を重んじる理論的な構成を重視した分析であり、もうひとつはビジュアルや音楽性を重視した感覚的なアプローチです。

しかしいずれのアプローチにおいても重視されるのは作品全体に流れるリズムや統一感となり、構成の面では緊張と弛緩のリズム、ビジュアルの面では役者も加わった演劇全体の流れのリズムと解釈されます。

このようにドラマツルギーとはもともとは演劇を分析するための手法の一つでしたが、アーヴィング・ゴッフマンという学者が人間の行動分析をする社会学的な手法として提唱しました。

フロイト先生

フロイト先生

ゴッフマンはカナダ出身の社会学者なんじゃ。
カナダの大学を卒業後、シカゴ大学で博士号を取得しアメリカ社会学会の会長を務めるなど、現代の社会学の進展に大きな影響を与えた人物なのじゃ。

社会学としての「ドラマツルギー」

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社会学としてのドラマツルギーにおいては演じるという言葉がキーワードになります。

それは複数の人間が共存する場においては、個人は周囲の人から期待される役割を演じる立ち振る舞いを演劇における演技と同一視したのです。

ゴッフマンは、この個人が周囲の人間に対して期待される役割を演じる事をパフォーマンスと呼び、演じている本人をパフォーマー(演技者)、周囲の人間をオーディエンス(観客)と規定しています。

それぞれの場によって期待される役割を演じることをゴッフマンはコミュニケーションの基本と考え、周囲と良好なコミュニケーションを保つことはすなわち役割をパフォーマーとして演じ、オーディエンスの期待に応えることと言えるでしょう。

そして、演じている個人からみたオーディエンスもまた、個人としてパフォーマーの立ち振る舞いを同様に演じています。

それらの個々に演じる役割の相互関係こそが、社会学的なドラマツルギーであると考えられます。

フロイト先生

フロイト先生

少し難しかったかな。

「役割」を「~らしさ」という言葉で置き換えるとわかりやすくなるかもしれん。
よく、「社会人らしく」とか「リーダーらしく」とか言われるじゃろう。その「○○らしさ」を演じることがパフォーマンスなのじゃよ。

「ドラマツルギー」を用いたコミュニケーション分析

ドラマツルギーとは、期待される役割を認知し演じることでコミュニケーションを成立させるという意味であるとゴッフマンは規定し、個々のプレイヤーが役割を演じあいコミュニティを形成することを「社会的相互行為」と名付けています。

また、個人が属している社会(場)に応じた役割を演じることでコミュニケーションが形成されることを、ゴッフマンは「相互行為秩序」と呼んでいます。

それぞれの場によって期待される役割はさまざまに変化し、それは同じ人物であってもその場に合わせて違う行動や言動を引き起こします。

現代風に表現すれば「その場の空気を読んだ行動」とも言い換えることができます。

フロイト先生

フロイト先生

ドラマツルギーによるコミュニケーションをわかりやすく具体的な例で説明してみよう。

具体例

具体例の一つとして、レストランなどのサービス担当者の立ち振る舞いが挙げられます。

お客様に接客をするレストランフロアでは、心地よいお客様へのサービスを手供するという役割を演じるためにたとえ無作法なお客様に対しても礼儀正しいサービスを提供します。

同じ担当者がフロアを離れて休憩スペースに入ると、無作法なお客様に対する不平不満を話し、そのお客様の物まねなどをして揶揄したりもします。

サービス担当者は、レストランフロア、休憩スペースそれぞれの場の雰囲気に応じて自己の役割を演じているのです。

この、それぞれの場やケースに応じた演技が相互に作用してドラマが形成されていくことが、ドラマツルギーなのです。

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「ドラマツルギー」における演技

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