千羽鶴とは?
「千羽鶴」をお見舞いの際に作ったり、病院やテレビなどで見かけたことのある人も多いと思います。
一般的に折り紙を使い、折り鶴を1000羽作り束ねたものを千羽鶴と言いますが、数が1000羽以下であっても千羽鶴と呼びます。
千羽鶴とは一体なんでしょうか。千羽鶴に込められている意味についてまとめました。
千羽鶴の意味
千羽鶴には「幸福祈願」や「病気平癒祈願」、「災害への慰安」、「平和の象徴」などさまざまな願いが込められています。
鶴は良いことが起こる前兆と言われる鳥です。その鶴を多数使うことで、「更なる良いことが起こるよう」にと、願いが込められています。
また、折り鶴が平和の象徴となったのは、広島市へ投下された原爆によって、被爆した少女、佐々木禎子さんが千羽鶴を作ったことが由来になっています。佐々木禎子さんは原爆の子の像のモデルにもなっており、日本国内だけではなく、海外にも知られています。
千羽鶴の色の組み合わせと順番
千羽鶴には明確に決まったルールは存在しません。そのため、千羽鶴は折られた鶴を色合いなど考えずに組み合わせて作られているものや、色合いを考えグラデーションになるように作られたものなどまで幅広く存在します。
グラデーションになるように並べる場合は、上を明るい白などから始め、徐々に暗い色になるように組み合わせていくというのが定番になっています。
- 7色を使って千羽鶴を作る際の配色「ピンク→赤→オレンジ→黄→緑→青→紫」
- 10色を使って千羽鶴を作る際の配色は「白→ピンク→赤→オレンジ→黄→黄緑→緑→水色→青→紫」
- 15色を使って千羽鶴を作る際の配色「白→淡いピンク→ピンク→赤→オレンジ→淡いオレンジ→黄→レモン色→黄緑→緑→深緑→水色→青→藍→紫」
このような配色が用いられることが多く、見た目も華やかになるためグラデーションになるように組み合わせるのがおすすめになります。
千羽鶴の作り方
千羽鶴を作る際にはどんな道具が必要なのかについてまとめました。
・折り紙
・丈夫な糸
・ボタンや大きめのビーズ
・針
・ハサミ
・リング
作り方(首の折り方やつなぎ方)
千羽鶴は基本的に鶴を折るのと同じ作り方をします。肝心の鶴の折り方ですが、鶴の首を折ったものと折らないものの2種類を見たことがあると思います。実は、鶴の首を折るのはタブーであるとする一方で、問題ないという意見もあります。
また、日本折紙協会は鶴の首について折らないとどちらが頭でどちらが尾か分からなくなるため、折ってよいとしており、タブーではありません。日本折紙協会では、糸に通すときに鶴の頭をそろえて並べる方法や頭と尾を交互に並べる方法、頭を作らない方法の3種類を紹介しています。
鶴を1羽ずつ折ったあとに「千羽鶴」にまとめる手順は以下のようになります。
1.鶴を1本にまとめる際には、鶴が取れてしまわないように先端に留め具を使います。一般的にはボタンや大きめのビーズを通します。この時、ボンドなどで固定するとより壊れにくくなります。
2.鶴のお腹側から糸を通し、背中を通します。1羽通すごとにしっかりと糸を引き、鶴同士を密着させることがポイントです。
3.一般的に1本の糸に40羽ほど通します。最後は留め具をまた遠し外れないように止めます。
4.それぞれ作ったすべての鶴をまとめ固結びを何度か行い、高さを揃えます。
※詳しくは下の動画を参考にしてみましょう。
鶴の数と糸の長さの目安
千羽鶴と言われていますが、必ずしも1000羽作らなくてはいけないわけではありません。自分に無理のない範囲で贈る相手のことを考えながら鶴を折るようにしましょう。
1000羽で千羽鶴を作る場合、糸の数は1本40羽として25本作る必要があります。
糸の長さは15cm角の折り紙の場合、両腕を広げた長さ+10cmが目安になります。糸の長さは長くても、後から切ることが出来るので多めにとっておきましょう。
折り紙のサイズが大きいほど、千羽鶴は重く場所をとるためサイズには注意が必要です。また、糸が切れてしまったりほどけてしまわないように厳重に固定する必要がある点を覚えておきましょう。
千羽鶴で使ってはいけない色とは?
さまざまな色が使われる千羽鶴ですが、「使ってはいけない色」とされるものが存在します。
不適切な色 | 理由 |
黒 | 喪服や霊柩車など死を連想させる |
灰 | 灰を連想させる |
赤 | 血を連想させる |
このような理由で、「黒」「灰」「赤」は一般的に千羽鶴では使ってはいけない色と言われています。
ですが、正式に使ってはいけないと言う話があるわけではないため、配色的に問題がなければ使っても構わないという人も多くいます。
見た目も綺麗な心のこもった千羽鶴を贈ろう
千羽鶴と言いますが、必ず1000羽なくてはいけないわけではありません。きちんと1羽1羽心を込めて作ることが大切です。さまざまな色の折り紙を使い、見た目もきれいな千羽鶴を贈りましょう。
千羽鶴の色の組み合わせと順番・使ってはいけない色とは?のまとめ
- グラデーションになるようにすると見た目も華やかになりおすすめ
- 明るい色から暗い色になるような組み合わせがおすすめ
- 「黒」「灰」「赤」は避けるのが無難