「求道者」とは?仏教とキリスト教で読み方が違う「求道者」について解説

「求道者」とは?仏教とキリスト教で読み方が違う「求道者」について解説

「求道者」とは道を究めようとする人を意味する言葉ですが、どのように読むのでしょう。実はもともとは宗教から発した言葉で、読み方は一つではないのです。読み方によって変わってくる、仏教における「求道者」そしてキリスト教における「求道者」の意味について解説します。

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  1. 1「求道者」とは?
  2. 1.1仏教での求道者
  3. 1.2キリスト教での求道者
  4. 2「求道者」の類語
  5. 2.1求道者のを使った例文
  6. 2.2求道者の英語表現
  7. 3まとめ
番長

番長

野球のイチロー選手のように、一つの道をストイックに極めようとする姿や生き方を「求道者的」と言い表したりもするね。でも、本来は宗教的な言葉だったらしいよ。

「求道者」とは?

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「求道者」は一般的には「きゅうどうしゃ」と読み、道や真理を求める人、道を究めようとする人を指します。

しかし「求道者」が宗教用語として使われるときの読み方は、仏教では「ぐどうしゃ」キリスト教では「きゅうどうしゃ」で、意味も一般的なものとは少し違ってきます。2つの宗教で異なる「求道者」の意味について見ていきましょう。

仏教での求道者

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「求道」は仏教用語で「ぐどう」と読み、仏の教えや正しい道を求めることを言います。

仏教ではこの世の苦悩の全ては煩悩にあるとされています。この煩悩を捨て去り、無にした先に、生死をも超えた仏の教えの真理である、悟りの境地があるのです。その悟りの境地を開くために、過酷な修行を重ねていく人のことを「求道者(ぐどうしゃ)」と呼びます。

ある仏教の宗派では「仏に会ったら仏を殺せ、親に会ったら親を殺せ」という教えもあります。修行中には親兄弟どころか信仰の対象にすら、執着心を持たないようにという戒めです。求道者とは仏教の厳しい戒律の中、ストイックに修行し、一心に悟りのためだけに生きることなのです。

キリスト教での求道者

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キリスト教においては求道者を「きゅうどうしゃ」と読み、洗礼を受ける前の人、あるいは神の教えや救済を求めて敬虔に祈る人を「求道者」と呼びます。

聖書の教えを理解できるようになるまでは洗礼を受けずに、求道者である人もいます。少しでもイエス・キリストの御心を理解したい、神の子に近づきたいという一途な思いを持ち、聖書を元に真理を紐解こうとする人を求道者と呼ぶようです。

「求道者」の類語

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「求道者」の類語には、「探求者」「修行者」などがあります。

  • 探求者は、「何かを探し求めている者」のことで、抽象的な物事を探し求める意味合いで用いられることが多い言葉です。使用例「幸福の探求」「美の探求」などです。
  • 修行者は、「仏教の悟りを開くためや学問・技芸などを修めるために、精神的・肉体的な鍛錬を行う者」を指します。「究めるために修行する人」という意味では仏教用語である求道者と同じようなニュアンスを持ちます。

求道者のを使った例文

元野球選手のイチロー氏は「まるで求道者のように野球に取り組む姿」とよく形容されていました。

また、将棋の羽生善治氏も「まさに求道者」「その求道者ぶりが改めて知られる」などとメディアで紹介されています。

ストイックに自分を律し、求めるものを一心に目指し進む姿を、「求道者」と周囲はそう表現しているのでしょう。現在の「求道者」という言葉の使い方は、このようなスポーツ選手や芸術家、学者などの、普通の人には想像もできない先を目指す一途さを、表すような場合に使われることが一番多いようです。

他の例文としては「求道者となった彼は、ただ悟りを開くことを目指し全てを捨て去った」のような、宗教的悟りや真理を示した使い方もあります。

求道者の英語表現

英語では「catechumen」あるいは「investigator」。

どちらも求道者の意味を持ちますが、catechumenは求道者の他に洗礼志願者、キリスト教の教理問題の受講者という意味もあります。investigatorは調査員、研究者という意味も併せ持ちます。

その他の英語表現では「one who seeks the way」(道を求める者)と表現されることもあります。こちらの方が日本語の意味に近く、ニュアンスが伝わりそうです。

まとめ

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「求道者」とは、本来宗教的な真理や悟り、キリストの教えなどを一心に求める人たちのことを指していました。しかし現代では、ストイックに一つのことに打ち込み、極めんと努力する人のことも表現します。一種のプロフェッショナルの形ともいえるでしょう。

求道者は自ら称することもありますが、周囲が尊敬や憧れを込めて呼ぶこともあります。求道者に続けて、…「道半ば」「未だ道の途中」と自虐的な意味合いで使うこともあります。しかし、誘惑の多いこの世で、それらに振り回されず一本筋の通った生き方ができる人は、やはり輝いて見えるのではないでしょうか。

修行僧・雲水

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ここまで読んでくださってありがとうございます! 私もまだ道半ばの求道者にすぎません。悟りを求めて修行するのみです。ジャンルは違うけど将棋の求道者たちの本も参考になりますよ。

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