夜鷹(よたか)とは?
江戸時代にいた「太夫」「花魁」という男性の相手をする女性達の名前を聞いたことがある人は多いでしょう。それと同時に「夜鷹(よたか)」という女性達がいたことはあまり認知されていません。
夜鷹(よたか)とは江戸時代の頃にいた娼婦であり、道端で男性に声をかけ、そのまま小さな汚い小屋や川べりなどにゴザをひいて男性の相手をする売春婦のことをいいます。夕暮れ時から彼女たちは町に現れ客をひいていく姿から、夜行性の鳥・夜鷹の名がつけられたといわれています。
また地域によってその呼び名は変わってきます。
主に江戸で夜鷹(よたか)と呼ばれ、京都では辻君(つじきみ)、大阪では装荷(そうか)と呼ばれていました。いずれも白飯1杯分程度のお金しかもらえないような仕事で、ときにはお金を払わずに逃げられてしまうこともあったようです。
夜鷹をしていたのはどのような女性?
夜鷹として生きていた女性達の多くは、貧困層であったことから見た目をキレイにすることができなかったため、色っぽさもなく安い値段で身体を売るしかありませんでした。中には遊女として見世物小屋で働いていましたが、年を取って色気もなくなり追い出されてしまった女性や性病になってしまった女性もいました。それでもお金が必要なため、夜鷹には10代から70代までと幅広い年齢層の女性がいたといわれています。
売春婦・夜鷹の江戸時代人物画