シケモクとは?
タバコを吸っている人ならシケモクという言葉を聞いたことがあるはずです。タバコを普段吸わない人にとっては、聞いたことのない言葉とは思いますが、そんなシケモクの意味や由来についてご紹介します。
シケモクの意味
シケモクというのは、湿気たモクという言葉が略されたもので、タバコを吸い終わった後の吸殻、またはその吸殻を再び吸い直すことを指します。このモクというのは、タバコの隠語からきており、タバコの煙の雲の倒語からモクとなっています。
シケモクの由来・語源
シケモクは、物資不足になって吸殻を巻き直して販売されたことが由来です。
戦後に物資不足となったときにシケモクを拾い集める商売がありました。
道に捨てられたタバコの吸殻を拾い集める、モク拾いという商売があったのです。
つまりこの時代からシケモクが行われていたことが分かりますね。
拾って集めた吸殻を再度巻き直して、タバコを新しく再生していました。
この再度復活させたタバコがシケモクとして売られました。
タバコの味自体は悪かったのですが、物資不足でタバコが不足して中々手に入らなかったからこそ、闇市ではよく売れていたこともあります。
シケモクは体に悪いの?
タバコ自体が少なからず体に害を及ぼすものですが、シケモクはもっと体に悪いのか気になる人も多いはずです。結論から言うと、シケモクは新しいタバコを吸うよりも体に悪いです。
タバコは、フィルターに近ければ近いほどニコチンやタールが多くなっていき、これを吸うことによってタバコの葉にもニコチンやタールが沈着します。
つまりシケモクの方が濃度が濃くなってしまうのです。だからこそ、新しいタバコよりもニコチンやタールの量が多くなり、体に悪いのです。
シケモクは吸ったらダメというわけではない
そんな体に悪いシケモクですが、絶対に吸ってはいけないわけではありません。シケモクはニコチンやタールが増えてしまい健康的にはあまり良くありません。またタールの量が濃くなることで味も苦くなってしまい、まずいです。
しかしシケモクには感染症のリスクもありません。口の中に口内炎や傷などよっぽどのことがない限りは感染する可能性も低いも言えます。ニコチンやタールが増えますが、シビアになるほど体に害があるわけではないのです。
味は新しいものと比べると確かに劣りますが、そもそもタバコ自体にニコチンやタールが入っているため、吸うこと自体に害があります。シケモクで少しニコチンやタールが増えたからといって、今すぐに吸うのをやめなければいけないというわけでもありませんが、あまり良くはありませんのでおすすめはできません。
シケモクを吸うメリットとデメリット
ではここでシケモクを吸うメリットとデメリットについてご紹介していきます。
メリット
シケモクの最大のメリットといえば、節約ですよね。新しいタバコを吸うよりも一度吸ったタバコを吸うわけですから、タバコの節約になります。そのため、金欠のときにシケモクする人も多く、新しいタバコではなくてもタバコを吸うことには変わりありませんから、吸ったと満足できるわけです。
またタバコ自体に含まれているニコチンは、ストレスを柔らげてくれる効果があります。やる気を起こし、脳を活性化させる効果もあり、タバコを吸うことで元気になってくるのです。
さらにタバコは精神を落ち着かせる効果があります。これはストレスを柔らげる効果と似ていますが、例えば気分が落ち込んでいるときなどにタバコを吸うと、平常心を保つことができるのです。イライラしたときにタバコを吸うのは、この効果があるからです。
デメリット
シケモクの最大のデメリットは、やはり味がまずいところです。新しいタバコを吸った後にシケモクを吸うとよく分かるのですが、シケモクは苦味が強くなり、まずいと感じる人が多いです。だからこそ、シケモクをしない人も多くタバコを美味しく吸いたい人にとっては、シケモクをするなんてもってのほかです。
またシケモクのデメリットのひとつとして、汚いことも挙げられます。シケモクは一度吸ったものですから、灰皿に捨てていますよね。だからこそフィルターに灰が付いている場合もあり汚いので、衛生的にも良いとはいえません。
またニコチンやタールが濃くなることによって、健康的にも良くありません。タバコそのものが悪いものではありますが、やはり肺がんになるリスクも高まりますから、節約できるからおすすめというわけではありません。
シケモクの吸い方は?
シケモクの吸い方は簡単です。吸い終わったタバコの中でも長めに残っているタバコを見つけます。シケモクの先端部分である焦げた葉の部分を軽くほぐします。ほぐすことで、葉の詰まりを解消することができます。次に黒くなったところを取り除いていき、火がついていない茶色い葉が出るようにします。
茶色い葉が出てきたら、あとは新しいタバコ同様に火をつけて吸うだけです。このときの注意点ですが、火をつけるときに一気に燃えてしまわないように注意しましょう。ゆっくりと慎重に吸い込むのが吸い方のポイントです。
ちなみにシケモク拾いをするならパチンコ屋がおすすめですよ。
加熱式タバコでもシケモクを吸うことはできる?
最近では加熱式タバコを吸っている人も多く見られます。そんな加熱式タバコで一番よく吸っている人が多いのがIQOS(アイコス)です。IQOSでもシケモクを吸うことができるのか疑問に思う人も多いですが、IQOSのシケモクももちろん可能です。
IQOSの場合シケモクの吸い方にいくつか種類があり、一番多いのが十字吸いという吸い方です。これは一度刺した方向とは違う向きで吸うもので、差し込み口が十字になるように吸います。
IQOSでシケモクをするなら、きれいに刺さった吸殻を使いましょう。1本線がきれいに入ったものがおすすめですが、IQOSのシケモクはかなり臭いにおいがします。この臭いの原因は、焦げた葉の部分です。焦げた葉の部分でシケモクをするときは、この焦げた葉を取り除く必要があります。
葉の部分を指でぐいぐいと押すと焦げた葉がパリパリと取れるので、吸う前に必ず行いましょう。そしてタバコの葉が広がるように少し指でならしてから差し込んでください。
シケモクから新たにタバコを作ることも可能
シケモクは吸殻に再度火をつけて吸うだけでなく、新たにタバコを作ることもできます。そんなシケモクを再利用してタバコを作る方法についてご紹介します。
再利用してタバコを作る方法
ではシケモクを再利用してタバコを作る方法についてご紹介します。このときシケモクと新聞紙などのような紙を準備しましょう。
- まずは新聞紙の上でシケモクを、紙の部分、フィルターの部分、焦げた葉の部分、焦げてない葉の部分と分けていきます。
- ある程度焦げてない葉が集まったら、新聞紙を10センチ四方にちぎり、端から1センチほどのところに1センチ幅で葉を敷き詰めていきます。
- 葉を敷き詰めた方からゆっくりと葉を落とさないように巻いていき、きれいに巻き上がったら親指で蓋をしながらトントンと葉を詰めるようにします。これでタバコの出来上がりです。
シケモクのまとめ
- シケモクは戦後の物資不足から、吸殻を拾い集めて吸うようになった。
- シケモクはニコチンやタールが濃くなるが、絶対に吸ってはいけないというわけではない。
- シケモクはタバコの節約になるというメリットがあるが、苦味が強まりまずい。
- IQOSなどの加熱式タバコでもシケモクは可能だが、くさい臭いがする。
- シケモクの吸い方は、焦げた葉を取り除いてから吸う。
- シケモクを一度分解して、焦げていない葉を集めて新聞紙などで再利用することができる。