「月餅」とは何?
月餅(げっぺい、月餅饅頭とも、中国語でユエビン)とは中国の代表的なお菓子で、丸く厚みのある形に、中に餡や木の実、ナッツなどが入っているのが特徴です。伝統的なものの場合は、塩に漬けたアヒルの卵の黄身もよく使われます。
まんまるとした形は満月を象徴するとともに、家族団らんも意味している食べ物です。中国では伝統的なお菓子であるとともに、日本でも専門のお店やスーパーで買って食べられます。もちろん、横浜などにある中華街でも買って食べたりできますし、お土産としても喜ばれることでしょう。
月餅にはどんな意味がある?
月餅はまるでお月様のような形をしていますが、そこにはどのような意味があるのでしょうか?ここでは月餅の起源や由来、持っている意味について見ていきます。
月餅の由来・起源
月餅の起源や由来は、中国の伝統的な行事である中秋節にあります。中秋節とは旧暦8月15日に迎える中秋の名月を楽しむ行事のことで、日本でも平安時代から月見として伝わったものです。日本の月見でお月様にお団子やススキの穂をお供えするのと同じように、中国では古くから月餅をお供えしたり食べたりするのが習わしとされています。これによって秋の豊作を共に祝うのが主な意味です。
中国で月餅をお供え物として食べるようになったのが唐の時代(618~907)で最初は宮廷や貴族の間で行われていました。やがて唐の時代の終わりごろには科挙に合格した進士(合格者)たちにお祝いの品として贈答品として贈られるようになりました。宋の時代(960~1279)になると民間にも伝わるようになり、やがて家族で一緒に食べたり、お中元のように親戚や友人、お世話になっている方などに贈られるようになりました。
月餅のカロリーはどのくらい?
月餅は見かけからしてなかなか大振りそうなお菓子に見えるため、カロリーが気になる方も多いのではないでしょうか?月餅のカロリーは大きさにもよりますが、国内で販売されているものの場合は1個につき357キロカロリーと高カロリーです。
月餅には炭水化物や資質が多めに含まれていることから、お菓子にしてはカロリーが高めではあるものの、一方で1個か2個食べれば十分おなか一杯になります。市販のものであれば8個入りや16個入りのものが多いため、仲良く分け合える量です。
もし、カロリーが気になるのであれば小さめの月餅を買うのがおすすめで、こちらは221キロカロリーとある程度抑えめになっています。ちなみに本場の中国でも月餅を食べ過ぎて激太りする「中秋太り」が問題になりやすいため、カロリー抑え目のものも扱われるようになってきました。
美味しい月餅が食べられるオススメのお店
月餅についていろいろ知ってくると、実際に食べてみたくなりますよね。ここでは国内で月餅を扱っている代表的なお店をご紹介します。
最初に挙げられる有名なお店が中村屋で、東京の新宿をはじめ北は北海道から南は大阪まで全国に店舗を構えている老舗です。ネット販売でも購入できるため、中村屋が出店していない地域でも比較的簡単に月餅を注文できます。
もう1つ有名なのが、横浜中華街にある華正樓です。高級中華料理の老舗として有名ですが、月餅も扱っておりラインナップの中には変わり種の月餅もあって楽しめます。
もし本場さながらのアヒルの卵を使った月餅を味わってみたいのであれば、中秋節の時期に中華街に出向いてみるのがおすすめです。中華街で月餅を扱っているお店の多くが中秋の時期に2週間限定で本場さながらの月餅を販売しているため、本場の味を味わえます。
月餅のまとめ
- 月餅は中国の伝統的なお菓子で、丸く厚みのある外見に、中にあんやナッツなどが入っているのが特徴である。伝統的なものの場合は塩に漬けたアヒルの卵の黄身も使っている。
- 月餅は中国で中秋節のお月様へのお供え物として登場し、やがて贈答品としても扱われるようになった。
- 月餅のカロリーは1個につき357キロカロリーあり、1個か2個食べると満腹になるほどである。なお低カロリーのものも扱われるようになってきている。
- 月餅で有名なお店として、中村屋や中華街の華正樓などがある。