情熱系社員
「キャリブレーション」とは?
「キャリブレーション」とは「計器の目盛りが正しい状態になるように調整すること」「電子機器の回路システムを規格や基準に合うように調整すること」を指す言葉です。工学関係などでもよく使われる言葉です。
しかし「キャリブレーション」は、これらの意味だけでなく様々な業界において、その業界ならではの意味合いと使い方があります。キャリブレーションの語源と日本における業界ごとの意味や使い方を紹介します。
「キャリブレーション」の語源
「キャリブレーション」は英語の「calibrathion」が語源です。英語の意味は「目盛り」や「較正・校正」で、古くは銃砲などの口径測定、弾道癖なども指す言葉でした。
「較正」とは「測定器が示す数値と真の数値を比較し、目盛りの調整を行うこと」です。「較正」が正しい表記ですが、あまり使われない字のため、「校正」と表記することもあります。
この較正は国家規準で決めた標準器や物理的および科学的な量や純度がわかっている標準試料を用いて行われます。長さや重量などの計測装置のみでなく、材料組成など化学成分分析装置にも行われています。
業界別「キャリブレーション」の意味・使い方
情熱系社員
ここからは現在、日本の各業界で使われている「キャリブレーション」をそれぞれ紹介しちゃいますよ!
医療関係
医療業界での「キャリブレーション」は主に「医療機器の調整とメンテナンスを行うこと」を指しています。
医療業界で用いられる機器は患者さんの健康を維持し、命をつなぐ大事な道具です。なので、この「キャリブレーション」はとても大切な業務なのです。元々の「キャリブレーション」の意味である「計器の目盛りを調整すること」に加えて、「今後も正しく使える状態を保つこと」というメンテナンスを含めた意味合いがより強くなります。
萌え袖ちゃん
私たちの健康や医療はこのキャリブレーションによって守られているとも言えるわね。
IT業界
IT業界での「キャリブレーション」は「カラーキャリブレーション」を意味することが多くなります。
「カラーキャリブレーション」とは「画像の取り込み、表示、印刷などを行う装置に対して正しい発色になるように調整すること」です。モニターディスプレイ、プリンター、スキャナ、デジタルカメラなどで行われるもので、それぞれの機器での発色の違い、経年劣化などを補正し、同じ発色になるように補正すること、どの装置でも同じ発色になるように調整するために行います。「色合わせ」と言われることもあります。
金融業界
金融業界において「キャリブレーション」とは「金融モデルのパラメータ推定」のことを指します。つまり、これまでの数値の変移を考察し、そこから今後の業界に影響するであろう利回りなどを推測することです。
代表的なものはイールド・カーブ推定です。これはすでに発行されている銘柄の取引価格や利率を用い、各年限の利回りを推定することです。
心理学
心理学の世界において「キャリブレーション」は「相手の顔色や表情、声のトーン、しぐさや姿勢などを観察し、言葉以外の情報から相手の心を読み解くスキルのこと」を指します。
これは相手をよく観察し見抜く力であり、相手への先入観や主観をを捨てて見抜く必要があります。この能力が高いと、相手の感情に合わせた対応ができるため、人間関係がスムーズになる手助けとなるのです。
よしこ
心理学でいうキャリブレーション力が上がれば、人間関係の悩みも改善されるかもしれないということね。
「キャリブレーション」の意味のまとめ
「キャリブレーション」は元々の意味だけでなく、各業界によって、その業界特有の意味で使われていることがわかりました。正しい意味を知って、日常の中で活用してみてください。ほかにも当サイトでは様々な言葉の解説をしています。気になる言葉があったら、ほかの記事も是非チェックしてみましょう。
情熱系社員
ここまで読んでくれてありがとう!! 業界ごとに意味が微妙に異なる「キャリブレーション」ですが、必要に応じて使い分けてくださいね。
「キャリブレーション」の意味まとめ
- 元々の意味は「計器の目盛りを正しく調整すること」「電子回路を基準に合うよう調整すること」
- 言葉の由来は英語の「calibration」意味は「目盛り」「較正・校正」
- 業界によってそれぞれの業界特有の意味で使われている
「キャリブレーション」とは、計器などの目盛りや電子機器等、様々な装置を正しい状態に調整することを指す言葉よ。業界によって使い方が違うので詳しく見てみましょう。