松竹梅が正月の縁起物となった由来・理由とは
本来は、縁起物としての意味を持たない松竹梅ですが、なぜ現在では、縁起物の代表格とされているのか疑問ですよね。
実は、縁起物としての意味は、そもそもの語源や由来となる中国から日本に伝わった後に定着したことが知られています。
植物が縁起物になる理由がわからないという人も多いと思いますが、基本的には、鶴や亀と同じような意味合いで、「松」「竹」「梅」それぞれの生命力や特徴から、縁起物として好まれるようになりました。
ここでは、それぞれの植物が縁起物とされたルーツについて紹介していきたいと思います。
松
松は雪が降っても枯れることはなく、1年中葉があるので、緑を絶やすことがない植物です。
そのため、鶴や亀と同様に、不老長寿の象徴として縁起の良いものされています。
松が縁起物とされたのは平安時代に入ってからといわれていて、「松」「竹」「梅」の中では、最も古い縁起物となります。
竹
竹も松同様に、雪が降っても枯れることはない植物ですよね。
そのため、長寿の象徴として縁起の良いものとして知られています。
また、竹は、まっすぐに成長していく姿から、繁栄の象徴としても有名です。
タケノコから長い年月をかけて成長していくことから、子孫繁栄の象徴として、室町時代から縁起物として扱われるようになりました。
梅
梅は、開花の時期が最も早い植物の一つで、春の訪れを知らせてくれる植物です。
春といえば、新たな生活がスタートする時期なので、縁起の良い植物となります。
日本人は、春といえば桜をイメージする人も多いと思いますが、梅の開花は、桜より早く訪れます。
意外ですよね。
梅が縁起物となったのは江戸時代からですので、「松」「竹」「梅」の中では、最後に縁起物として認知された植物となります。
松竹梅の順番にも意味がある?
松竹梅の順番はどのように決まったのか疑問に感じる人もいますよね。
先に紹介しましたが、基本的に縁起物として使用される場合は、優劣がないので、梅竹松の順番でも良いのでは?と思う人もいるのではないでしょうか。
松竹梅の順番については、下記のように諸説あります。
- 縁起物として確立された順番の説
縁起物として確立された順番で「松竹梅」としたという説があります。
- 語呂が良かった説
- 江戸時代の寿司屋が松竹梅の順番で価格設定を行った説
上記のように、順番については諸説ありますが、基本的に順番に意味はありません。
松竹梅は、セットで考えられがちですが、「松」「竹」「梅」それぞれが縁起物となるので、個別で使用しても全く問題ないと言うことです。
松竹梅の言葉の意味や由来
- 日本では、縁起物や格付けの意味を持っています。
- そもそもの語源や由来は、中国の絵で描かれていた中国の歳寒三友(さいかんさんゆう)です。
- それぞれが独立した縁起ものであり、本来は松竹梅の順番に意味は無かったのです。
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縁起物となった由来とは