「箏」の読み方と「琴」と「箏」の違いと歴史について解説!

「箏」の読み方と「琴」と「箏」の違いと歴史について解説!

和楽器と聞いて「おこと」を思い浮かべる人は多いと思います。しかし、ここで疑問に感じられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。「おこと」を表す漢字には、「琴」と「箏」の2種類が存在するからです。この記事では、「琴」と「箏」との違いについて解説します。

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  1. 1琴と箏の読み方は?
  2. 2琴とは?
  3. 2.1琴の歴史について
  4. 3箏とは?
  5. 3.1箏の歴史について
  6. 4琴と箏に具体的な違いはある?特徴や歴史の違いについて

琴と箏の読み方は?

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琴と箏の読み方は?

現代の日本で「おこと」と言えば、「」と「箏」のいずれの漢字も使用します。
また、どちらの漢字も「こと」と読んでも間違いではありません。
しかし、「琴」は「きん」とも読みます。例えば、「木琴」などがその例です。
一方、「箏」は「そう」とも読みます。例えば、「箏曲」などがその例になります。
歴史的に見ると、「琴」と「箏」の別々の絃楽器が、奈良時代に中国から日本へ伝来しました。
ただ、日本では古来より絃楽器のことをすべて「こと」と呼んでいたのです。
そして、それら中国から2種類の「おこと」が伝来する以前から、日本には「こと」という楽器が既に存在していました。
そのため、中国から入ってきた「琴と箏の違い」を区別するために日本古来の「おこと」を「和琴(わごん)」と呼んで区別しました。
平安時代には、これらを「琴(きん)のこと」、「箏(そう)のこと」、「和琴(わごん)のこと」という具合に表現していました。すなわち、「琴」や「箏」は固有名詞ですが、その後に絃楽器の総称である「こと」という名詞をくっつけて表していたわけです。
ここで絃楽器と表記しているのは和楽器の場合、通常は弦楽器ではなく絃楽器と表記されることに基づいています。
しかし、その後「琴(きん)」が宮中内でしか使われなくなったことにより、区別する必要がなくなり「箏」を「こと」と呼ぶようになります。
現代になって、「おこと」を表す漢字に「箏」は当用漢字ではないという理由から「琴」という字を当てるようになりました。
しかし、本来は別の楽器を表す漢字を当てはめるのは妥当ではないので、時の音楽研究者たちが当時の文部省に「(きん)という字ではなく、(そう)という字が適切です」と申し入れた結果、文字だけではなく読み方まで「そう」となって伝わってしまったことにより、教科書にまで「箏(そう)」とふりがなをうたれてしまったことが混同の原因と言われています。

琴と箏の読み方

  • 琴は「きん」と「こと」
  • 箏は「そう」と「こと」

琴とは?

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琴とは?

「琴」はまず、2つに分けて考えなくてはいけません。
1つ目は、奈良時代に中国から伝来した「琴(きん)」(別名七絃琴)という楽器です。
この「琴」という楽器の特徴は、弦の数が7本であるということが挙げられます。
そして、柱「読み方は(じ)という」または箏柱とも呼ばれる絃と板の間に挟んで調整する器具がないという特徴があります。
2つ目は、中国から「琴」が伝わる前から日本に存在していた固有の「こと」があります。これを「琴」と区別して「和琴(わごん)」と呼びます。「和琴」は弦の数が6本で柱を使います。ただし、これは中国から伝来した「箏」の影響を受けて日本人が改良を加えたとも考えられます。弦の数も中国から「琴」や「箏」が伝来する以前は4~5本であったことから何らかの影響を受けたと見なすのが適当かと思われます。
また、後に江戸時代になって復刻された日本固有の「琴」には、一絃琴(別名須磨琴)や二絃琴があり、二絃琴は八雲琴と東流二絃琴の2種類があります。
これら一絃琴や二絃琴には柱がなく、中国の琴と同じく左手の指先で絃を板に押さえ付けて弾く奏法が取られます。

琴の歴史について

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琴の歴史について

中国から日本に伝来した「琴」は、奈良時代と言われています。
しかし、それ以前に日本には別の異なる「こと」が存在していました。これは木製で頭部が鳥の尻尾のような特殊な形状をしていました。
時代としては、紀元前2~紀元後3世紀ころの弥生時代にはその存在が確認されています。
そして、この「こと」は、この時代の古墳の周囲に並べられた埴輪の形状から4~5世紀ごろの各地の豪族(王)の葬儀に使用されていたと推測されています。
この後、中国から伝来した「琴」や「箏」の影響を受けて少しずつ改良されていったと考えられます。和琴は奈良時代においては朝廷での和楽の儀式にのみ使用されていたのが、平安時代になると宮廷人の合奏の時に外来の楽器とともに演奏されるようになります。
そして、和琴は現在まで一般人の目には触れることなく、2千年以上もの長きにわたって生き残っている貴重な楽器と言えます。
一方で、一絃琴や二絃琴は江戸時代に作られ、奏でられたといいますが、明治以降はすっかりとその姿を消してしまいます。

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