「Japan(ジャパン)」を広めたのはマルコ・ポーロ?
Japanの由来として有力な説は、かつてマルコ・ポーロが東方見聞録の中で日本の事を「ジパング」と紹介したことが挙げられています。この「ジパング」が「ジャパン」に変化したことで、日本をJapanと呼ぶようになったといわれています。日本が世界中で「Japan(ジャパン)」と呼ばれるようになった名前の由来には、マルコ・ポーロが関係していたのです。
「ジャパン」の語源は「ジパング」
ジャパンの語源とされるジパングは、前述の通りマルコ・ポーロが日本を紹介する際に使われました。しかし、マルコ・ポーロは実際に日本を訪れた事はありません。マルコ・ポーロは、中国で日本の事を伝え聞き、その中国で聞いた話を元に「ジパング」と紹介したと言われています。つまりマルコ・ポーロが聞いた「日本」は、中国語の「日本」だということになります。
当時の中国での読み方で「日本」は、「ジーペン」と読まれていたと言われています。その「ジーペン」がマルコ・ポーロには「ジパング」に聞こえたのです。
「Japan(ジャパン)」の名前の由来は諸説ある
「Japan」の名前の由来は諸説あり、さまざまな議論が交わされてきました。そのいくつかをご紹介します。
- 初めて来日したヨーロッパ人には「Nippon(にっぽん)」が「Jappon(やっぽん)」に聞こえたという説。
- 中国の陶磁器が海外で「china」と呼ばれるように、漆を英語で「japan」と書くところからきているという説。
- 中国語がマレー語を経てヨーロッパに伝わりジャパンになった説。
- 16世紀に東アジアを訪れたポルトガル人が聞いた、中国語の発音に基づいている説。
「Japan」ではなく「NIPPON」と表記したこともある?
「Japan」は日本国の正式な英語表記としても使われています。オリンピックでも日本は「JAPAN」のプラカードを掲げ入場しますが、過去に一度だけ「NIPPON」表記のプラカードが使用されたことがありました。
1912年(明治45年)にスウェーデンで開催された、第5回ストックホルム大会に日本はオリンピック初出場を果たします。当時の日本は「JAPAN」の呼び名を認めておらず、漢字表記の「日本」にすべきという意見も出ていました。結果として折衷案の「NIPPON」で出場しましたが、「NIPPON」と表記されたプラカードは後にも先にもこの一度きりとなりました。
日本の読み方は?
Japanの由来がさまざまなように、同じ日本人の中でも、「にほん」と呼ぶ人もいれば「にっぽん」と呼ぶ人もいます。これについても諸説あります。「はひふへほ」を「ぱぴぷぺぽ」と発音していたとされる奈良時代・平安時代には「にぽん」と呼ばれ、「ふぁふぃふふぇふぉ」と発音していた室町時代には「にふぉん」になり、江戸時代に「にほん」になったと言われています。
「にほん」も「にっぽん」も日本の呼び名として使われてきましたが、2009年の麻生内閣の時に出された日本国号に関する質問に対し、どちらかに統一する必要はないと政府答弁として発表しました。現在では、どちらも日本の意味を表す正式な呼び方として使われています。
「Japan(ジャパン)」以外の呼び名は?
「Japan」以外の海外での呼び名のご紹介です。英語圏では、ジャパンと呼ばれている日本ですが、言語の違いによりさまざまな呼ばれ方をしています。
- フランス語:Japon(ジャポン)
- イタリア語:Giappone(ジャッポーネ)
- ロシア語:Yaponiya(ヤポーニア)
- スペイン語:Japon(ハポン)
- ドイツ語:Japan(ヤーパン)
- ヒンディー語:Jaapaan(ジャーパーン)
- アラビア語:Yaabaan(ヤーバーン)
- トルコ語:Japonya(ジャポニャ)
- ギリシア語:Iaponia(イアポニア)
- モンゴル語:Yapon(ヤポン)
- ベトナム語:NhatBan(ニャッバーン)
「Japan」の語源・由来まとめ
- 「Japan」はマルコ・ポーロが東方見聞録で日本を紹介した「ジパング」が由来しているという説が有名。
- 日本が初参加したオリンピックでは「NIPPON」のプラカードが使用された。
- 「日本」は英語表記の「Japan」以外にも、世界中でいくつもの呼び方がある。
「Japan(ジャパン)」を広めたのはマルコ・ポーロ?