「作業店通過」ってどんな意味?
宅急便が今どのくらい運送されているか調べられる「クロネコヤマトの荷物お問い合わせシステム」で検索すると、「作業店通過」と表示されることがあります。作業店とはヤマト運輸の荷物の集積場所のことで、ここで仕分けされたのち次の作業店やそれぞれのヤマト営業所に荷物が箱まれていきます。作業店は「ベース店」とも呼ばれていて、荷物の運送をスムーズにするため日本各地に配置されています。
「作業店通過」の意味は、ベース店でチェック作業が通ったという、ステイタス(段階)の説明になります。そのため状況としては、
- チェックした後の荷物がベース内に保管されている
- 次のベース店(または配送センター)に向かっている
- 深夜から早朝にかけて配送センターのコンテナに到着した
の3つのうちどれかと考えられるでしょう。
ヤマト運輸の運送システムをおさらい
ヤマト運輸の宅配は、発送元からヤマト営業所に荷物が届いたのち、近くにあるベース店に集約されて仕分けが行われます。その後にそれぞれの配達地域のベース店に荷物が届くと再び仕分けされ、ヤマト営業所からドライバーさんがお届け先まで配達するという流れになります。宅急便の発送側と受取側の場所によっては、複数のベース店を経過することもあります。
日本でいちばん大きなベース店は「羽田クロノゲートベース」で、膨大な量の荷物が仕分けされています。ほかにも「京都ベース店」「神奈川ベース店」「沖縄ベース店」など日本国内の各所にあり、遠くからの荷物でも効率よく運送されています。
「作業店通過」の配送状況が連続するのはなぜ?
「クロネコヤマトの荷物お問い合わせシステム」の検索結果で、作業店通過の配送状況が連続している場合があります。これは発送元からお届け先まで荷物が運送されるあいだ、複数のベース店を経過したという意味になります。作業店通過から到着までの距離が短い場合には、ベース店を1か所だけしか通らないこともあります。
荷物の運送が長距離だとベース店を複数経由することが多くなりますが、さほど長距離とは思えない距離でも複数のベース店を経過する場合もあります。埼玉県から神奈川県に宅急便を届ける場合など、関東圏内ですが2か所(埼玉ベース店から神奈川ベース店)を経由することがあります。
「作業店通過」が連続する状況の例
朝に作業店通過ってことはもうそろそろついてもいい頃なのでは!
— 🍮 (@mashiron0128) March 20, 2018
わくわく pic.twitter.com/5w1IaI9HCj
作業店通過が連続する場合は、ベース店からベース店まで移動する日数が1日程度かかります。1か所目のベース店に到着したら、翌日までには2か所目のベース店に到着していることが多く、数日間かかるような場合は少ないです。運送が早いバターンとしては、3月11日の午後7時台には京都ベース店を通過したのち、3月11日の午後11時台には中部ゲートウェイベースに到着するなど、迅速な運送がされています。
他にも、3月23日の午後7時台に羽田クロノゲートベースを通過し、3月24日の午前3時台には京都ベース店に到着しているという例もありました。3月12日の午前11時台に厚木ゲートウェイベースを通過し、3月13日の午前0時台に京都ベース店に到着している記録もあります。また羽田クロノゲートベースと神奈川ベース店は10㎞程度しか距離がありませんが、東京から神奈川に配送される場合には、羽田クロノゲートベースを経由して神奈川ベース店から配送されている記録がありました。
物流の拠点となっている「羽田クロノゲートベース」とは
「羽田クロノゲートベース」は、日本屈指の巨大物流ターミナルです。ヤマト運輸の物流拠点として365日24時間稼働していて、海外から届けられた荷物も羽田クロノスゲートで仕分けされています。また配送システムが自動化されていて、最新技術の運用になっているのも注目点でしょう。完全無人で動いているシステムがあるなど効率化が進んでいます。最新技術が使わていることでAmazonプライムについては当日中の配送が可能になりました。
また羽田クロノゲートベースは、物流拠点としてだけでなく最新技術を取り入れた配送センターの中を見学できるのも魅力でしょう。約90分間の説明付き見学コースが申込みでき、お土産のグッズなどが販売されていて人気です。施設の周辺は緑に囲まれた公園のようになっていて、隣には体育館が建っています。羽田クロノゲートベースは、一般の方が楽しめる場所としても注目が集まっています。
作業店通過から到着まではどのくらい?
作業店通過から到着までの時間については、1日以上はかかると考えておいて良いでしょう。特に遠距離を運送する場合は、複数のベース店を通過するなどで日数がかかります。そのため作業店通過という表示だけでは、どのくらいの時間で到着するか判断しにくいです。
しかし近距離の運動であれば何日間もかかるようなことは少ないです。最終のベース店を通過していれば、翌日か翌々日には到着する場合が多いでしょう。クロネコヤマトの荷物お問い合わせシステムの検索結果が「配達店到着」になれば、当日中(19時を過ぎていたら翌日)到着というのが目安になります。
作業店通過から配送状況が変わらない場合の対策
作業店通過から状況が変わらない場合には、いくつかの理由が考えられます。まずは配送に時間がかかっている可能性があるでしょう。沖縄や離島など、距離が離れている場合には5日間くらいの日数がかかることがあるようです。また本州であっても2日程度の日数がかかる場合があるので、その間は待っておく方が無難です。
もしくはトラブルの可能性もあります。目安の日数を超えても「作業店通過」が変わらない場合や「調査中」であれば、追跡番号を準備したうえで問い合わせしましょう。作業店通過・調査中(住所不明)・調査中(受取ご辞退)と表示されている右側の営業所か、もしくヤマトお問合せ窓口に電話してみるのがスムーズです。
「作業店通過」の意味のまとめ
- 作業店通過は、ベース店でチェック作業が通ったというステイタス(段階)の説明
- 荷物は複数のベース店を通過する場合があり、作業店通過の表示のみでは到着日は判断しにくい
- トラブルが発生している可能性があれば、担当のヤマト営業所またはヤマトお問い合わせ窓口に相談する
クロネコヤマトの荷物は「ベース店」という集約場所で仕分けされています。荷物が次の行先に振り分けられたあと、トラックや飛行機で次の行先に運送されます。