七五三の初穂料(お金)とは?
七五三の初穂料(はつほりょう)とは、祈祷やお祓いを受けた際に神社へ納める謝礼金であり、神様への捧げものです。日本では古くから、その年の秋に初めて収穫した稲穂や野菜などの農作物や、初物の魚などを初穂料として納める風習がありました。
時代が進むにつれ、農作物などの代わりにお金を納めることが一般的となりましたが、そこに神様に対する感謝や願いの気持ちが込められるというところでは、今も昔も変わりません。
初穂料とお布施の違いとは?
初穂料ということばから、「お布施のようなもの?」と思われる方も多いかもしれませんが、実はお布施は仏教用語であり、「他人に施しを与える」という意味を持ちます。
初穂料は「神様への捧げもの」であるため、お布施とは大きく意味合いが異なります。どこかイメージの近いふたつのことばですが、混同しないようにしておきたいですね。
七五三の初穂料(お金)を入れるのし袋の書き方
七五三の初穂料を入れるのし袋(祝儀袋)の表書きには、封筒の上部に「初穂料(御初穂料)」の文字を、封筒の下部に七五三を迎える子供の名前を書きます。地域によっては、子供の年齢を子供の名前の左隣りに記入することもあります。
のし袋(祝儀袋)には中袋がついている場合と、ついていない場合があります。中袋がある場合は、中袋の表面に納める初穂料の金額を記入します。伝統的な金額の書き方は、まず封筒の上部に「金」、その下に金額を大字(だいじ)で書くというものになっています。
大字とは、漢字の「一・二・三」に代わって、「壱・弐・参」と書く文字のことです。しかし、現代では漢数字や数字での表記でも、大きな問題はないようです。中袋の裏側に子供の名前や住所を書くこともありますが、祈祷の申し込みをする際に記入する内容なので、書かなくても問題はありません。
のし袋に中袋がついていないときは、のし袋の裏面左側に、初穂料として納める金額を記入します。金額の書き方については、中袋と同じように書きます。また、子供の名前や住所は祈祷の申し込みの際に記入するため、必ずしも必要ではないという点についても同様です。
七五三を兄弟ふたり以上で迎えるときは連名で書く
七五三のお参りで、兄弟ふたり以上で祈祷を受ける場合は、のし袋(祝儀袋)の封筒の表書きに連名で名前を書きます。いちばん上の子の名前は姓名ともに書き、その左側に、年齢順に下の子の名を書いていきます。
七五三の初穂料(お金)の相場は?
七五三のお参りで納める初穂料の相場としては、5,000円~10,000円といわれています。ひとり当たり5,000円を包むという方が、割合としては最も多いようです。神社によっては金額が指定されていることもあるので、事前にお参りに行く予定の神社に確認をとっておくことをおすすめします。
また、初穂料は両親が用意するのが一般的ですが、近年は祖父母が用意するという家庭も多く見られます。
七五三を兄弟で迎えるときの初穂料(お金)
七五三のお参りで、兄弟ふたり以上で祈祷を受けた場合の初穂料については、ひとり当たりの金額を人数分納めるのが一般的とされています。ただし、神社によっては、兄弟ふたり以上の場合はいくらと指定されている場合や、ふたり目以降は少し割引されるというところもあります。こちらについても、事前に神社に確認をしておくと安心です。
初穂料と玉串料の違いって何?
初穂料の他に神社へ納める謝礼金として、「玉串料」が思い浮かぶ方もいるのではないでしょうか。玉串料は、時代とともに玉串(榊の枝に紙垂(しで)をつけたもの)の代わりにお金が納められるようになったというものです。そのような背景は初穂料と共通していますね。
初穂料と玉串料は、使える場面、使えない場面にその違いがあります。初穂料と玉串料は、どちらも神社での祈祷におけるさまざまな場面で納められますが、初穂料は、お葬式では納めることができませんし、玉串料は、御札やお守りを授かる場合は納めることができません。
七五三で祈祷を受ける際には、御札やお守りが授与されることがあります。そのため、七五三では初穂料が納められることが多いのです。
七五三の初穂料(お金)のまとめ
- のし袋の上部に「初穂料」、下部に子供の名前を書き、中袋またはのし袋の裏側に金額を書きます。
- 兄弟ふたり以上の場合は、表書きに連名で名前を書きます。
- 初穂料の相場は5,000~10,000円ですが、神社ごとに決まりがないか事前に確認を取ることをおすすめします。
七五三の初穂料(お金)とは?