「態々」って何て読むの?「くまくま」?「たいだい」?
「態々」という漢字を目撃したこのある人は非常に少ないです。そのため、正確な読み方をすることが出来る人は少数という調査結果も発表されています。読み方として多くの人が「くまくま」や「たいだい」などのように、とりあえずそのまま読むというような間違った読み方をしているという結果が出ています。
「態々」の読み方は「わざわざ」です。日常生活でよく使う言葉ですが、普段漢字で書くことがあまりない単語のため読み方が分かる人はほとんどいません。誰も読み方が分からず、使われることも少ない傾向にあります。
「態々」の意味や語源、例文を紹介
「態々」には「努力を怠らない」という意味や「手間を惜しまない」という意味があります。その他にも「わざと」という意味が存在します。
「労力を惜しまない」意味の例文には「態々病院まで来てくれてありがとう。とてもうれしい」などポジティブな使われ方です。もう1つ「わざと」としての例文は「こんなところまで態々運ばなくてもよかったのに」など嫌味が強い印象の使われ方です。
語源
「態々」という言葉の語源についてまとめて調査しました。
「態」という漢字が持つそのものの意味と「態々し」という昔使われていた形容動詞がの2つの語源があります。「態」の漢字には、「意識的に何かをする」の意味が込められています。また、2つ「態」がついているため、さらに意識的に何かを物事に取り組むことを表しています。
「態々し」は「わざとらしい」や「大袈裟」などの意味を持った形容詞です。そのため、この2つの意味を合わせてが「努力を怠らない」や「わざと」などの意味で「態々」として認識されていったようです。
類語
類語についていくつか調査しました。
「態々」の類語はいくつか存在し、「態と」、「故意に」、「あえて」などが存在します。その他にも「意図的に」、「殊更」、「手間かけて」や「遠路はるばる」などさまざまなものがあります。
「態と」や「故意に」、「あえて」や「意図的に」、「殊更」は「別に行わなくてもいいことをする」というマイナスや嫌味の意味があります。また、「手間かけて」や「遠路はるばる」などの言葉は「その物事に対して頑張る」という意味を含んでいます。
「態々」と「業々」はどう違うの?
「わざわざ」には「業々」という漢字もあります「態々」と「業々」は同じ読み方をしますが、2つの言葉にはどんな違いがあるのでしょうか。
「業々」の持つ意味は「大袈裟」です。「態々」は明るい意味と暗い意味の両方の意味を持っていますが、「業々」は明るく前向きな意味しかないと解釈されています。
「態々」は使い方を一つ間違えれば諸刃の剣に!?
「態々」という言葉は使い方を間違えると人間関係に大きくヒビが入ってしまう可能性がある諸刃の剣になります。使い方によっては、嫌味やマイナスな印象を与えてしまう場合があり、特に目上の人に対して使う際には細心の注意が必要になります。
例えば、目上の人や偉い人に言う場合「この度は態々ご丁寧に説明してくださいましてありがとうございます。」は前向きな使い方で相手に丁寧な印象を与えます。しかし、「態々説明してくださいましてありがとうございます。」は「私は分かっているのに、わざわざ説明してくれてありがとうございます。」のように相手に嫌味を言っているようにに聞こえてしまう場合があります。
目上の人に「態々」を使用するときは「ご丁寧に」などの言葉をセットに使うように心がけましょう
「態々」の読み方、意味
- 読み方は「わざわざ」
- 意味は「労力を惜しまない」と「わざと」の2つ
- 嫌味に聞こえる可能性があるので使い方に注意