どどめ色の使い方に、青あざを表す比喩表現もある
どどめ色は、寒さで血の気の引いた唇の色をあらわす際や打撲をした時に出来る青あざの色をあらわす際に使われる比喩表現のひとつです。
しかし、どどめ色と一口に言ってもそれがどんな色なのか理解している人は少なく、下ネタの意味として使われることや絵の具を全部混ぜた色など様々な誤解をされていることが多いようです。
真のどどめ色とはどのような色をあらわす言葉なのでしょうか。
下記では、どどめ色の由来を含めてどどめ色の見本をご紹介します。
どどめ色の由来は桑の実、漢字では土留色
どどめ色の由来についてはいくつかの説があるのですが、一番有力だと言われている説が関東地方の言葉である「どどめ=桑の実」から生まれた説です。
この桑の実の色をあらわす言葉としてどどめ色という言葉が使われるようになりました。
桑の実は熟す過程で桃色から紫になり最終的に黒っぽい紫色に近くなるので、人によってどどめ色の解釈が違うとも言われていますが、一般的に赤紫から黒紫の少し熟した実の色を指すことが多いようです。
桑の実を潰した時に皮膚に付着する色が、青あざや血の気の引いた唇の色に似ていることから、そのような皮膚の色をあらわす時によく「どどめ色」が使われています。
もう一つは、主に土木業界で使われる専門の用語の土留めから生まれたという説です。
作業の際の土留めをする時に使われた板が土で汚れ、紫がかった土色になった様子を「土留色=ドドメ色」と呼んだと言われています。
また、土留めをする際に桑の木の木材を使うことがどどめ色の由来だと言われることもあるのですが、関連性は不明なようです。
朝日新聞デジタルでも記事として扱われているため、参考に紹介します
どどめ色の見本(桑の実、ガマズミの実色)
この画像の桑の実をあらわす色が本来のどどめ色のイメージです。
絵の具では、C70 M85 Y50 K34のような配合。
赤紫の実や熟しきった黒紫の実の色を指す言葉であり、奥の深い色味であることが分かります。
病気や汚れた色をあらわすなどネガティブなイメージで使われることが多いどどめ色ですが、本来はこのような日本ならではの風情を感じる美しい色をあらわす言葉でもあります。
ドドメ色を動画で見てみよう
どどめ色のまとめ
- どどめ色は正式に規定された色の名前ではない
- どどめ色は赤紫から黒紫をあらわす言葉
- 桑の実が由来のものと土木業界の専門用語が由来となっているものがある
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