「いけず石」とは?京都にある意地悪な石について

「いけず石」とは?京都にある意地悪な石について

京都にある意地悪な石のことを「いけず石」といいます。いけず石の「いけず」には、意地悪という意味があり、人との争いを好まない京都の人の性格が現れているといわれています。そこで、今回はいけず石が持つ意味や役割について詳しく解説していきます。

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  1. 1「いけず石」とは?
  2. 1.1京都の街角に佇む石
  3. 2いけず石の効果・目的
  4. 3いけず石の歴史
  5. 4いけず石は法律的には違法?
  6. 5いけず石の他にも?京都文化を表すもの
  7. 5.1犬矢来(いぬやらい)
  8. 6いけず石とは?まとめ
上京君

上京君

「いけず石」ってなんだろう?京都といえば古風な街並み! 道端にはいろいろな石が置いてあるね。石の形や並び方が京都の雰囲気に合っていて風情があるなと感じさせるものもあるけど、車で通るときにはちょっと邪魔!?   あの石にはどんな意味があるのかな?

「いけず石」とは?

いけず石とは、外壁などが傷つけられないように防御の意味合いで道端に置かれている石のことで、自分の土地への侵入を防ぐ働きもあります。このいけず石は、京都の街角で見ることができます。

萌え袖ちゃん

萌え袖ちゃん

アニメのちびまる子ちゃんが、よく「もう、いけずぅ」なんていってるのを聞いたことがある人もいるよね。「いけず」には「意地悪」という意味があって、主に京都や大阪など関西方面で使われている方言だよ。人に対して使われることが多い言葉だけど、京都では石まで「いけず」になるのね。

京都の街角に佇む石

テレビなどで京都の風景を見たり、京都を散策したりすると、街角に佇む石が目に入ります。この石は、家の敷地と道路の境辺りに置かれており、いけず石と呼ばれています。

いけず石の大きさや形はまちまちで、置かれている場所は道に面した家の敷地の角、外壁や塀と道路の境目が多いのですが、中には堂々と道にはみ出している石もあります。

いけず石の効果・目的

京都のいけず石は街並みにマッチした佇まいが美しく、素敵だなと感じさせる石も多々あります。しかしながら、いけず石は、風情を感じさせるために置かれているのではありません。

いけず石の主な効果・目的は、以下の3つといわれます。

  • 車などから自宅の外壁を傷つけられないようする
  • 家の敷地に勝手に侵入されないようにする
  • 駐車したりされないようにする

拡築などで多少変化していますが、京都には平安京の時代に作られた南北と東西に直角に交わる道や街が現在でも残っています。碁盤の目のように配置された古京都の町並みは美しいのですが、道は幅が狭くとても入り組んでいます。そのためとくに街中では車が通り辛く、対向車とすれ違いをする際は道路の端まで寄らなければなりません。

運転手の力量によっては、道の端に寄りすぎて家の壁を擦ってしまったり壊してしまったりする可能性もあります。そのようなことを防ぐ効果が、いけず石にはあるのです。

萌え袖ちゃん

萌え袖ちゃん

もし、いけず石がなくて他人のお家の壁や塀を傷つけてしまったら…。上京君、あなたならどうする?
 

上京君

上京君

もうパニックだよ! 修理代金の交渉をしたり、警察呼んだり……。
 

萌え袖ちゃん

萌え袖ちゃん

そうすると、もめたり野次馬の人が寄ってきたりして、大ごとになってしまうよね。京都の方は、もめ事やことを荒立てることを好まない性格なの。だから、そのようなことにならないように、前もっていけず石を置いて、外壁が傷付けられないようにしているんだって。

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いけず石の歴史

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