「飛ばし記事」と誤報・フェイクニュースとの違い
では、よく耳にする「誤報」「フェイクニュース」と、「飛ばし記事」の相違点は何でしょうか。
「飛ばし記事」と誤報
記事の精度を高める裏取り作業を飛ばしたのが「飛ばし記事」であり、裏取りは行ったが判断ミスで事実と異なる情報となってしまったのが「誤報」です。誤報の実例として、GSOMIA終了決定に関する韓国の報道をご紹介します。
韓国は国民に「アメリカはGSOMIAの終了決定を理解している」と報告しました。しかし、この報告に対しアメリカは「事実ではない」として韓国政府に抗議をしたのです。
アメリカは正当性を主張する韓国に対し「Understand(アンダースタンド)」といったのですが、この場合の「Understand」は「わかる・理解する」という意味ではありません。外交英語における「Understand」は「いいたいことはわかる」という意味なのです。
萌え袖ちゃん
「Understand」の解釈の違いから生じた誤報だったのね。
フェイクニュース
フェイクニュースとは、実際にあったように装ったニュースで創作物です。
エイプリルフールには海外の大物スターが、ファンを楽しませる目的で流すこともあります。笑えるフェイクニュースは批判の対象とはなりづらいのですが、悪意のあるフェイクニュースも存在します。特にSNSでシェアされると拡散力も大きく、社会問題になりつつあるのです。
萌え袖ちゃん
手抜きによる「飛ばし記事」、勘違いによる「誤報」、いたずらや悪意のある「フェイクニュース」ってところね。
まとめ
「飛ばし記事」と誤報は同義に語られることもありますが、実際には明らかな違いがありました。正しくても間違っていても、裏取りがなければ「飛ばし記事」です。
結果が正しければ容認されることも多い「飛ばし記事」ですが、記者やメディアの資質としては褒められません。スクープを誰よりも早く報道するという焦りが「飛ばし記事」を書かせるのでしょう。読者や視聴者が求めているのは、鮮度もさることながら信ぴょう性ではないでしょうか。
萌え袖ちゃん
「飛ばし記事」の意味や誤報・フェイクニュースとの違いはわかりましたか?
最後まで読んでいただきありがとうございました。
マルクス
報道の裏側を知りたい人には、こちらの書籍がおすすめですぞ。
- 1
- 2