餞別の「のし袋」の書き方
餞別用の封筒はのし袋を用いますが、のし袋の書き方は、退社の理由やお互いの関わりによって配慮が必要です。
この項目では、退社の理由ごとにのし袋の書き方をご紹介します。
定年退職の場合
定年退職で退社する人に贈るのし袋の書き方は「○○会社△△部一同」と部署名で複数人数まとめて贈る場合は、のし袋の上部に書く言葉は「御礼」または「お祝い」です。
個人で贈る場合は、「おはなむけ」を用いると良いでしょう。定年退職を迎えられた方に対しては、これまでの労をねぎらう意味も含まれますので、「御餞別」という言葉は適していません。
退職の場合
定年退職以外の退職者の場合、部署で取りまとめて贈る場合は、のし袋に「御餞別」と書きます。
個人で贈る場合は、贈る相手が年下か年上かによって変わります。年上の人に贈る場合は「おはなむけ」を用いるのが適していますが、年下の人に贈るときは「御餞別」が一般的です。
ただし、寿退社の場合はお祝いの気持も含めたいシーンですので、「御餞別」や「退職祝い」ではなく「結婚祝い」として贈る人が多いです。
転勤・異動する場合
転勤・異動する相手へ餞別を部署で取りまとめて贈る場合は、一般的にのし袋に「御餞別」と書きます。
個人名で贈る場合は、年上の人の場合は「おはなむけ」と書き、年下の人に贈るときは「御餞別」とします。
転勤や異動の理由は人によってさまざまです。明らかな栄転の場合は「御祝い」と書くことも可能ですが、通常の移動の場合は「御餞別」や「おはなむけ」を用いましょう。
転居・引越しをする場合
遠くへ転居する(引越しをする)相手が目上の人の場合は「おはなむけ」とし、年下の人の場合は「御餞別」とします。
ただし、遠くであっても転居(引越し)だけで職場の異動がない場合は、職場の部署でまとめて餞別として贈るシーンはあまり見られません。転勤を伴う転居(引越し)において転勤の餞別として贈られます。
しかし、転勤を伴わず転居(引越し)の場合であっても個人的な付き合いがある人は、友人の立場で渡すことがあります。
ちなみに、新築で転居する場合は「御新築祝」として、中古マンションの購入の場合は「引越御祝」とした方が、お祝いの気持ちが伝わりやすいでしょう。
餞別を貰った場合のお返しは必要?
餞別を貰った場合のお返しは、一般的に「しなくてもよい」と考えられています。そのため、お返しをしなくてもマナー違反とは受け取られません。
しかし、中には餞別をいただいた感謝の気持を表したいと考える人もいます。その場合は、引っ越し先の名物お菓子や珈琲セットなどを、お礼の気持でお返しすると良いでしょう。
お返しの金額は、いただいた金額の三分の一から半額以下の商品を目安にします。
お返しを渡すときのタイミング・お礼状について
基本的に餞別のお返しはしなくてもよいことなので、お返しするタイミングはいつになっても問題はありません。
ただし、時期を失すると相手に受け取る意味を考えさせてしまうので、新天地で身辺の整理がついたころに贈るのがベストでしょう。
餞別の意味・相場・のし袋の書き方のまとめ
- 餞別とは、新たな道へ進む人へ感謝と幸福を願いながら贈る金銭や品物。
- 退職者へのお餞別は、紅白の水引で蝶結びののし袋に入れて現金で贈るのが一般的。
- お餞別のお返しは、一般的には不要。
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