鼠(ねずみ)に関する豆知識
「ねずみ」と言えば作物を食い荒らしたり、建物に住み着いて家具などを傷つける「害獣」のイメージが強い動物ですが、本来は「縁起の良い動物」とされていました。
「ねずみ」には「災害を予知する能力がある」とされ、火事や地震の時には集団で安全な場所へ移動すると言われています。それを見た中国の人々はねずみを「未来を予知する神獣」とし「大黒天の使者である」という考えが広まりました。
大黒天は「五穀豊穣の神」として日本へ伝わり、大国主命と習合して民間信仰に浸透していきます。ねずみも大黒天の遣いとして打ち出の小槌や米俵などと一緒に描かれるようになり「縁起の良い動物」として崇められたそうです。『古事記』には「ねずみが大国主命を救う話」も描かれています。
伊万里『染付大根鼠図大皿』@ 東博(平野耕輔氏寄贈)
— 【非公式】ColBase bot (@ColBase_bot) May 19, 2018
大黒天は豊穣の神として広く親しまれており、白ねずみは大黒天の使いとされる。肝心の大黒天の姿はあらわされていないが、「大根食うねずみ」を「大黒ねずみ」にかけた判じ物である。江戸時… https://t.co/VDbxDng1Wt pic.twitter.com/ZTGUKmeE8E
龍神さま
七福神の一人で有名な大黒天は現在「商売繁盛」「縁結び」の御利益もあるされておるぞ。
またねずみは生涯同じパートナーと生きることから欧米では「幸せな家庭の象徴」であるとされ、イギリスでは結婚式で子孫繁栄を願いウエディングドレスをまとったねずみの人形「ウェディングマウス」が送られるようです。
華ちゃん
日本でも、ミッキーマウスの人形をウエルカムドールでよく見かけるのは縁起がいいからなのよ。
鼠が使われる慣用句やことわざ
・鼠の子算用(ねずみのこさんよう)
和算で「雌雄2匹のねずみが1月に12匹の子を生んで、翌月には両親と12匹の子たちがそれぞれ12匹の子を生み、毎月そのようにして12月になるとねずみの数は276億8257万4402匹に増える」というような、いわゆる鼠算(ねずみざん)のこと。
着物ちゃん
ねずみがたくさん子どもを産む事から、際限なく増え広まっていくことの例えですね。
・大山鳴動して鼠一匹 (たいざんめいどうしてねずみいっぴき)
「大山が鳴動して(大噴火を予想していたのに)、ねずみが一匹しか飛び出さない」という意味の中国のことわざです。大騒ぎした割には大したことのない例えです。「大山」は「泰山」とも書きます。
まとめ
「ねずみ年」(庚子年)は「新たな物事を始るのに最適な年」であり「気持ちを新たに運気をあげていける年」です。また、「ねずみ」が子どもを沢山産むことから「子孫繁栄」を願える年でもあります。
この令和2年は、いろんなことにチャレンジしてみるとよい結果が得られそうですね。
hasumiさん
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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