破落戸の読み方と意味とは?
破落戸(ならずもの/ごろつき)は、定職を持たずにうろついて人からお金をたかったり、弱い者を狙ったりする素行の悪い者を指す言葉です。
乱暴者や手に負えないほどたちの悪い者といった反社会的な人を指す時によく使われます。
破落戸(ならずもの)の由来・語源
「破落戸(ならずもの)」は中国語が由来と言われています。中国の辞書で破落戸を調べると「落ちぶれた旧家」「ならずもの、ごろつき」と載っていることから、日本でもそのままの読み方が使われるようになりました。
スケ番
中国語か。だから読み方が難しいんだね。
萌え袖ちゃん
日本語で「ならずもの」はもともと「成らず者」という書き方で「思うように成功しなくて落ちぶれた人」のことを指した言葉だったの。「ごろつき」はふらふらとさまようことを意味する「ごろつく」という言葉からきてるんだって。
スケ番
なるほど。破落戸って書くより、成らず者の方が読めるし書けるし意味もわかりやすいな。
萌え袖ちゃん
中国語が由来だしね。落ちぶれた旧家ってことは家業もダメになって住む家もお金もない状態だろうから、日本語の成らず者と同じだし、そのまま使うことになったらしいよ。
破落戸(ならずもの)の使い方や用例
日常会話ではあまり使われることのない言葉ですが、ここからは「破落戸(ならずもの)」という言葉がどのような場面で使われるのか、使い方や用例をご紹介します。
例文① ならずもの
フロイト先生
あの国はならず者国家だな!
「ならず者国家」とは、1994年にクリントン元アメリカ大統領が演説で使った言葉です。テロリストを支援、破壊兵器保有など、世界平和を脅かす傍若無人な振る舞いをする国を指すときに使われる言葉です。
例文② ごろつき
マイルド君
コンビニに行ったら駐車場でごろつきにからまれそうになったよ。
破落戸(ならずもの)はどうしようもない素行の悪い者を指す言葉ですが、日常で使う読み方としては不自然です。使うのであれば「ごろつき」を使うようにしましょう。
ならずものの間違った使い方の例
マイルド君
コンビニに行ったら駐車場でならず者にからまれそうになったよ。
華ちゃん
ならず者ってなに?いつの時代の人?
友人や若い人と話すときには、話が通じない可能性もあります。もちろん間違った使い方ではありませんので、話が通じなかった場合にはせっかくなので教えてあげましょう。
破落戸(ならずもの)の類語
素行の悪い人や手が付けられないほど荒れてしまった人を指す「破落戸(ならずもの)」という言葉について、同じような意味を持つ類語をいくつかご紹介します。
無頼漢(ぶらいかん)
何にも頼らずに自分の力だけで生きていこうとする者のことで、もともとは他人に甘えない生き方をする男性を意味していました。
誰にも頼らないということはやがて社会のはみ出し者にもなっていく、ということから破落戸と同じような意味合いで使われるようになりました。
野良犬
定職を持たない、住所不定でぶらぶらしているだけの人を軽蔑し、破落戸やごろつきと同じ意味合いで犬に例え、野良犬と呼ぶことがあります。
与太者(よたもの)
愚か者、荒くれ者などを意味し、破落戸やごろつきとほぼ同じ意味で使われます。
他には役に立たない愚か者という意味で使われることもあります。
萌え袖ちゃん
ちなみに、ならず者と同じ意味のごろつきには、今でもよく使われる「チンピラ」や「ごろつきヤクザ」などの類語があるわ。
破落戸(ならずもの)の意味のまとめ
最近では日常会話でほとんど使われることがない「破落戸(ならずもの)」や「ごろつき」ですが、もしかすると、破落戸という字も読み方も初めて知ったという方もいらっしゃるかもしれません。
日本語には破落戸のように普通にはとても読めない読み方をする言葉がたくさんあります。また、その意味についても由来や語源を知ると「あ~納得」と腑に落ちることも多く面白いです。気になる言葉を見つけたらぜひ調べてみてください。
最後に、今回ご紹介した「破落戸(ならずもの)」や「ごろつき」を使えそうな場面には、くれぐれも遭遇しないよう気をつけましょう。