「ガイ・フォークス」とは？アノニマスや香港デモで使われるマスクの由来を解説

ガイ・フォークスのマスクは、現在では政府や政治家、金融機関へ抗議する集団の象徴として使用されています。また、このマスクには「顔を隠して正体がわからないようにする」「同じ思想をもって抗議する集団であることを示す」など実用的な側面もあります。

ガイ・フォークスのマスクは映画「Vフォー・ヴェンデッタ」で使用されたことで有名になり、さまざまな団体の抗議活動やデモで使用されるようになりました。

このマスクの登場は18世紀で、当初はガイ・フォークスの顔を忠実に再現したデザインだったと言われています。現在のデザインは、イラストレーターで映画の原作である同名漫画の作画担当であったデヴィッド・ロイドがデザインしました。そして、物語の中で効果的に使われたことにより世界中に広まっていきます。

映画の中で全体主義政府の破壊を目論む「V」がかぶっていたのが、ガイ・フォークス・マスクです。映画や漫画の中で、使用されたことで、ガイ・フォークスは犯罪者から反体制の象徴として人々に認識されるようになりました。

香港デモでは、多くの参加者が反体制の象徴としてこのマスクを使用しています。また、国際的ハッカー集団であるアノニマスもこのマスクを身に着けており、アノニマスのシンボルとしても有名です。

ガイ・フォークスは、遠い過去におこった事件の犯人グループの一人にすぎなかった人物でした。しかし、事件を象徴する人物となり彼をモデルとした印象的なマスクがデザインされて漫画や映画作品に使用されたことで、ガイ・フォークス・マスクは反体制のシンボルとなりました。現在でも、多くの団体の抗議活動やデモで使用されています。

信仰の自由をはじめとする個人の意思や権利が尊重されない現実がある限り、ガイ・フォークスのマスクは抵抗と匿名の象徴として多くの人々に使われ続けていくのかもしれません。